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神奈川県伊勢原市と厚木市にまたがる日向山で続く山林火災を受け、11日朝、県の災害派遣要請を受けた自衛隊がヘリコプターでの消火活動を始めた。標高約400メートルのハイキングの山で火の手が上がってから40時間以上が過ぎたが、いまだ鎮圧のめどは立っていない。
身近なハイキングの山で続く火 住民と登山者の不安
日向山は首都圏から日帰りで訪れる人気のハイキングコースで、週末には家族連れや高齢者のグループも多く歩く。火災の発生後は登山道が閉鎖され、周辺の寺や集落では、直接の被害はないものの、山肌から立ちのぼる煙を見ながら不安な時間を過ごしている。
消防は発生直後からヘリコプターや地上部隊で消火にあたってきたが、火元が尾根付近の急斜面にあり、ポンプ車が近づけないため活動は難航している。夜間は安全確保のため作業を中断する時間帯もあり、乾燥した林床にくすぶる火が再び燃え広がるおそれが指摘されている。
近くの寺の僧侶は、夜通し山の様子を気に掛けながら過ごしていると話す。市街地からも白い煙が確認でき、観光や参拝で日向山を訪れる人が多い地域だけに、「いつ収まるのか」と状況を見守る声が広がっている状況だ。
乾燥と難しい消火 相次ぐ山火事が突き付ける課題
神奈川県内では12月に入ってから雨の少ない日が続き、日向山のある地域には数日間にわたって乾燥注意報が出されていた。落ち葉や枯れ草が堆積した冬の山は、地面まで火が入り込むと消火後もくすぶりやすく、わずかな風で再燃する危険性があると指摘されている。
今回の火災では、山頂付近の尾根が広い範囲で燃えており、地上からの放水だけで火勢を抑えるのは難しいとみられている。このため県は10日夕方、自衛隊に災害派遣を要請し、11日朝からは自衛隊機も加わって上空からの散水を繰り返しているが、鎮圧にはなお時間を要する見通しだ。
8日に群馬県の妙義山で発生した山火事も、自衛隊ヘリによる大規模な散水でようやく鎮圧が確認された。相次ぐ山火事は、里山が観光やレジャーの場であると同時に、ひとたび火が出れば長時間の対応を迫られる危険な場所でもあることを浮き彫りにしており、地域や登山者が日常の防火意識と非常時の備えを共有することが課題になっている。
