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イランの核開発を巡る懸念が、在庫の所在という新たな形で浮上した。国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は3月9日、濃縮度最大60%のウランのほぼ半分が中部イスファハンの地下区画に残っている可能性が高いと明らかにした。兵器級に近い核物質が空爆後も残存している公算が強まり、今後の査察再開と外交交渉の重みがいっそう増している。
地下保管区画 残存公算
ロイターによると、問題のウランはイスファハンの地下トンネル施設に保管されていたとみられ、グロッシ氏はその大部分が現在も同地にある可能性が高いとの見方を示した。60%濃縮は兵器級の90%に近い水準で、さらに濃縮が進めば核兵器転用リスクが一段と高まる。
IAEAは昨年6月の軍事衝突前、イラン国内で60%濃縮ウランを400キロ超確認していた。イスファハンでは同月の攻撃で複数の地上施設が損傷したが、今回の説明は、核物質そのものは地下区画に残っている可能性を示した形だ。施設の破壊と核物質の消失は同義ではないことが改めて浮き彫りになった。
イスファハンは燃料製造や転換関連の設備も抱える中核拠点で、地下保管の継続が事実なら、核計画の実体を把握するうえで同施設の重要性は一段と高い。攻撃後の被害評価は施設の損傷度だけでなく、核物質への到達性や持ち出しの有無まで含めて見直す必要がある。
査察再開へ 所在確認急務
IAEAは、イスラエルの攻撃が始まる数日前まで在庫を確認していたが、その後は現地での再検証が十分に進んでいない。グロッシ氏は、特に60%濃縮ウランについて、再び査察に入り、所在と数量を確かめる必要があると繰り返してきた。現時点では「残っている可能性が高い」という評価が先行し、実地確認が追いついていない。
今回の発言は、軍事的打撃だけでは核問題の管理が完結しないことも示す。たとえ主要設備が損傷しても、高濃縮ウランがまとまって残れば、各国の関心は施設破壊の成否から、在庫をどう監視し、再利用をどう防ぐかへ移る。外交交渉でも、査察受け入れと透明性回復が再び中心論点になりそうだ。
今後の焦点は、ウランがどこに、どの形で、どれだけ取り出し可能な状態にあるかである。地下に残る在庫を国際社会が確認できなければ、各国は同じ前提で脅威を評価できず、抑止も交渉も組み立てにくい。査察再開の遅れは、核能力そのもの以上に、誤算を招く不確実性を広げる重荷となる。
