IS関与疑いで115人拘束、トルコが年末テロを未然阻止

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2025.12.26

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トルコの最大都市イスタンブールで、祝祭シーズンの街の空気が一段と張りつめている。イスタンブールの検察当局は2025年12月25日、クリスマスや新年の時期に合わせた攻撃計画の情報があったとして、過激派組織「イスラム国（IS）」に関与した疑いで115人を拘束したと発表した。容疑の全容は捜査中だが、観光客と市民が同じ通りを歩く年末の「人の密度」を狙わせない姿勢が前面に出た。

年末の繁華街を守るために、いま何が動いたのか

検察によると、当局はISが祝賀行事の最中に攻撃を企図しているとの情報を得て、計137人の拘束を命じた。捜査当局は市内各所で一斉捜索を行い、115人を拘束したという。人が集まる時期の対テロは、未然に「準備」を断つ発想が中心になる。街ではイルミネーションの写真を撮る人と、警戒の目線が交差する場面が増えそうだ。

報道各社によれば、捜索はイスタンブール市内の計124カ所に及び、銃器や弾薬、組織に関する文書などが押収されたとされる。検察側は、攻撃対象として非イスラム教徒が意識されていた可能性も示唆した。実際にどの段階まで計画が進んでいたかは今後の焦点で、年末年始の警備強化が「恒例行事」になりつつある現実も浮かぶ。

大量拘束のあとに残る、捜査と警備の「次の難所」

ただ、今回の発表は「区切り」ではなく「入口」でもある。拘束命令の対象137人のうち、22人はなお所在確認が続くとされる。地下組織は、指示役と実行役、資金や宣伝の担当が分かれることが多い。年末の混雑期に重要なのは、繁華街の警戒だけでなく、連絡網や資金の流れを断ち、模倣や便乗を起こさせない運用だ。

トルコは過去にもISによる大規模攻撃の被害を受けており、2017年1月のイスタンブールのナイトクラブ襲撃では多数の死者が出た。ISは2019年までに支配地域を失ったとされる一方、各地で小規模な「細胞」が残るとの見方は根強い。今回の事件が示すのは、祝う時間を守るために、街が同時に疑いと緊張を引き受けるという構図である。

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