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太平洋戦争中にインドネシアを統治した日本軍政(1942~45年)をどう呼ぶかが、同国の公的な歴史叙述の中で転換点を迎えた。政府が2月中の公表を目指す新たな歴史書で、従来の「占領」に代え、より否定的な「植民地支配」を用いる方針が明らかになった。
日本軍政呼称変更 「植民地支配」採用
新たな歴史書では、日本軍政期を指す用語を「占領」から「植民地支配」へ改める。現行版では、オランダ統治は「植民地支配」と書く一方、日本統治は「占領」として区別してきたが、その線引きを見直す形だとnippon.comが伝えた。
改訂作業を主導するディポネゴロ大学のシンギ・トリ・スリスティヨノ教授は、日本が主権の剥奪や経済搾取など「植民地主義の特徴を備えた支配」を行ったと説明し、「植民地支配」の方が実際の歴史経験を正確に表すと述べたと同紙は報じている。
背景には、言葉が持つ響きの差もある。教授は、インドネシア語の「占領」には残酷さだけでなく前向きな響きも混じり得る一方、「植民地支配」は残酷さ以外を含みにくいと指摘したという。現行版には、労働力の徴発や、武士道が若者に伝えられ独立戦争で結果的に役立ったとの記述もあると同紙は伝える。
国家史書き換え 政権の歴史観と世論
用語変更は、統治者が西洋からアジアに代わっても民衆が受けた征服や強制、暴力の本質は変わらない、という見方に根差すという。政府は120人余の専門家を集めて改訂を進め、当初は昨年8月の独立80年に合わせる予定だったが遅れ、2月中の公表を目指すとnippon.comが伝えた。
一方、国家が主導する歴史の書きぶりは、国内で強い関心と反発も呼びやすい。公的な「公式史」づくりを巡っては、改訂案が歴史家や人権団体から「不都合な過去を薄める」と批判され、公開時期がずれ込んだ経緯があるとガーディアンは報じている。
歴史は事実の集積であると同時に、社会が合意する「呼び名」で輪郭が決まる。国家が用語を固定すれば、教育や外交の前提も同じ方向へ動きやすい。対立を広げないためには、断定語の強弱よりも、検証可能な根拠を積み上げる姿勢が問われるだろう。
