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秋晴れの横須賀・吉倉岸壁に護衛艦の艦影がのぞく25日午後、小泉進次郎防衛大臣が横田と横須賀の両基地を続けて視察し、防衛装備の輸出に「トップセールスを強化する」と踏み込んだ。日豪連携の象徴となる「もがみ型」や制度見直しに触れた発言は、装備移転の加速を予感させる出来事である。
トップセールスに踏み込む狙い
25日午後、横須賀の吉倉岸壁で臨時会見に立った小泉氏は、同日視察した横田基地と横須賀基地を「我が国防衛の中枢」と位置づけ、空と海の警戒監視の最前線に言及した。会見は14:48ごろに始まり、現場の空気を背に、安全保障環境の厳しさを語った姿が印象に残る。
大臣は防衛装備移転を「国際法に違反する侵略を受けている国への支援」に加え、「望ましい安全保障環境を創出するための政策手段」と位置づけたうえで、「防衛外交の中でトップセールスを強化したい」と明言した。輸出拡大への意欲が正面から示されたといえる。
同盟国や同志国との装備・技術協力が広がる現状を「日本の装備品の技術力に対する期待の表れ」と捉え、期待に応えることが「国際秩序の平和と安定につながる」と強調した。防衛産業と外交を連動させる発想が、政策の推進軸として浮かぶ。
もがみ型「くまの」が映した期待
横須賀では、もがみ型護衛艦の2番艦「くまの」を視察した。凹凸を抑えた外観が示すステルス性や、乗員約90人という徹底した省人化に触れ、「我が国の技術力が結集した最新鋭艦だと実感した」と述べた。現場での手応えをにじませた発言である。
大臣は「オーストラリアへの護衛艦の移転手続を進めている護衛艦のベース」と位置づけ、日豪の装備協力が新段階に入る見立てを示した。現時点で確認されている範囲では、移転は手続進行中とされ、実装へ向けた詰めが続く局面とみられる。
視察では、豪側の評価を伝えるエピソードも紹介されたという。人命を守るための信頼性が評価軸にあることを示す逸話であり、単なるカタログの優位性ではなく、運用の現実を踏まえた選好が働いている構図が広がっていると映る。
制度を動かすスピード感
小泉氏は、防衛装備移転の制度面についても「スピード感を持って取り組む」と語り、自民党と日本維新の会の間で合意されたとされる「5類型の撤廃」に言及した。その重みを踏まえ、関係省庁と検討を進める考えを明確にし、実務の動きを促す姿勢を見せた。
あわせて政府全体の方針として、防衛力の変革を加速し、対GDP比2%水準の前倒し措置や戦略三文書の改定に向けた検討を進める考えにも言及した。財政、産業、運用を束ねる改革の射程が示され、防衛と経済の好循環づくりが次の焦点となる。
視察の最後に故郷・横須賀への思いにも触れ、「責任の重さをひしひしと感じる」と語った。若者が自衛隊で働くことを誇れる環境をつくるとの決意表明は、人材確保と広報の強化を射程に入れるものだ。装備、制度、そして人の三位一体の課題が前に進みつつある。
