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コソボのアルビン・クルティ首相は2025年12月11日夜、米国が追放を希望する不法移民の受け入れを始めたと明らかにした。最初の到着は1人か2人にとどまるが、6月に最大50人の一時受け入れで合意した枠組みが動き出した形だ。
まずは1人規模、当面の保護と生活支援が焦点に
AP通信によると、コソボ内務省は米国から移送された1人が国内に到着し、同国の法制度に基づく一時的な保護を与えられたと説明した。国籍や到着日などは公表されておらず、滞在中の権利や支援に必要な措置を取るとしている。
受け入れ人数が小さくても、住居の確保、医療、法的手続き、通訳などの実務は避けて通れない。追加の到着時期や収容先が見えにくい状況が続けば、国内の理解を得るには透明性と説明責任が試される。
「送還の中継地」を引き受ける小国の計算
今回の枠組みは、コソボ出身ではない第三国の移民を一時的に受け入れ、最終的には母国へ戻すことを想定する。Reutersによれば、米国側は当初50人の受け入れを求め、コソボは法の支配や治安面の基準で人選に関与できる仕組みだという。
背景には、1998-1999年の紛争終結に向けた国際介入を経て、2008年の独立を支えた米国との強い結び付きがある。コソボは2027年からデンマークの受刑者300人を受け入れる契約も抱えており、国外の課題を「預かる」役割が増えるほど、国内の負担と国際的な監督のあり方が次の争点になりそうだ。
参考・出典
- Kosovo starts accepting third-party deportees from the US (Dec. 12, 2025)
- Kosovo receives first deported migrant from US under agreement with Trump administration
- Kosovo to temporarily host migrants deported from US
- UNMIK Media Observer, Morning Edition, June 12, 2025 | Office of Strategic Communications and Public Affairs
