JR東海社長が説明 リニア中央新幹線名古屋以西で地質調査開始 大阪延伸へ

リニア大阪延伸へ一歩 名古屋以西で地質調査開始

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JR東海の丹羽俊介社長は12月11日、リニア中央新幹線の名古屋以西の区間で、駅候補地間を対象にした地質調査を今年5月から始めていると説明した。環境影響評価に必要な概略ルートを固めるための作業であり、大阪方面への延伸に向けた準備が新たな段階に入ったことを示している。

名古屋以西で進むボーリング調査、沿線に広がる期待と不安

丹羽社長は大阪市での会見で、名古屋以西の区間に複数のボーリング地点を設け、地質を詳しく調べていると明らかにした。Sankeiなどの報道によれば、奈良や三重では新駅候補地周辺での調査が先行してきたが、駅と駅の間のルートそのものを念頭に置いた調査は今回が初めてとされる。具体的な地点数や場所は公表されておらず、詳細は伏せたまま進むかたちだ。

名古屋以西のルートをめぐっては、大阪・奈良・三重の各府県や沿線の自治体が早期全線開業を求める一方、自分たちの街を経由するかどうかで利便性や開発効果が大きく変わるとの見方も根強い。大阪府は「リニア中央新幹線三重・奈良・大阪建設促進連携会議」を設け、国やJR東海への働きかけを強めており、今回の調査開始はそうした期待と競争の土台となる情報を集める段階ともいえる。

一方で、リニア工事は各地で環境や地盤への影響が課題となってきた。南アルプスを貫く静岡工区では水資源への懸念から着工が遅れ、岐阜県のトンネル工事周辺では地盤沈下の事例も報じられている。JR東海は品川―名古屋間について、工事契約や用地取得が8~9割まで進んだと説明するが、名古屋以西での新たなルート選定は、こうした経験を踏まえた丁寧な情報開示と住民との対話が前提となる。

環境アセスの前段階で何が決まるのか

名古屋―大阪間では、2023年12月から環境影響評価の前段階となる手続きが始まっている。大阪府の資料などによると、この段階では「計画段階環境配慮書」を作成し、複数のルート案を比較しながら環境負荷の小さい方向性を示すことが求められる。丹羽社長が「ルートの絞り込みのための新しい動き」と位置付けた地質調査は、地下構造や軟弱地盤の有無を把握し、実現可能なルートを選別するための基礎データ集めといえる。

沿線自治体も、このプロセスに自らのまちづくりをどう結び付けるかを模索している。名古屋市はリニア開業を見据え、名古屋駅周辺の再開発構想を公表し、交通結節機能の強化や歩行者空間の整備を進めている。大阪側でも、リニア全線開業を地域成長の柱と位置付ける動きがあり、ルートが具体化するにつれ、住宅地や商業地、環境保全エリアをどう守り、どこに新たな投資を誘導するかが現実的な課題として浮かび上がる。

もっとも、工事費の膨張や静岡工区の調整難航などから、全線開業時期はなお見通せないとの指摘が多い。国土交通省の会見でも、工事費11兆円規模というJR東海の試算に対し、費用対効果や安全確保を注視する姿勢が示されている。丹羽社長は名古屋以西の調査終了時期を明らかにしておらず、具体的な着工時期も固まっていない。住民にとって重要なのは、開業時期の数字だけではなく、どのルートをどのような配慮のもとで選び、環境と暮らしへの影響をどう説明していくのかという手続きの透明性になりそうだ。

参考・出典

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