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ノーベル平和賞の授賞式が10日、ノルウェーの首都オスロ市庁舎で開かれ、2025年の受賞者に選ばれたベネズエラ野党指導者のマリア・コリナ・マチャド氏(58)は姿を見せなかった。反米左派マドゥロ政権の弾圧を避けて潜伏生活を送る同氏のかわりに、米国在住の長女アナ・コリナ・ソーサ氏が舞台に立ち、メダルと賞状を受け取った瞬間、会場に一瞬ざわめきが広がった。
母は潜伏、娘は壇上に 家族が背負うリスク
マチャド氏は、2024年大統領選で野党候補としてマドゥロ氏に挑もうとしたが、当局に出馬を禁じられ、その後は逮捕の危険から1年以上にわたり所在を隠してきたとされる。ノルウェーのノーベル委員会は、同氏が極めて危険な状況でオスロを目指していると説明し、授賞式には出席できないが「オスロには来る」と強調した。
代理で登壇したソーサ氏は米誌Forbesの取材に、母とは約2年会えていないと明かし、日々の連絡も安全確保のため限られていると語っている。家族が引き離され、行き先も告げられないまま送り出すという形でリスクを分かち合うこと自体が、ベネズエラの民主化運動の過酷さを物語る。授賞式の壇上にも、その影が投げかけられていた。
独裁に抗う象徴としてのノーベル平和賞
今回の平和賞は、長年にわたり独裁色を強めてきたマドゥロ政権に対し、選挙監視や街頭行動を通じて非暴力で抵抗してきたマチャド氏の役割を評価したものだ。アルジャジーラやEuronewsによれば、同氏は2024年の大統領選で統一野党候補として擁立されたが、政権側に資格を奪われ、代わりに擁立されたエドゥムンド・ゴンサレス氏が「真の勝者」とみなされている。
欧州議会は2024年の決議でゴンサレス氏を選挙の正当な勝者と位置づけ、国連人権高等弁務官事務所も「ベネズエラ国民の自由で公正な選挙への明確な願いを映す」と賞賛した。賞金は1100万スウェーデンクローナ(約1億8000万円)とされ、民主化を求める市民の闘いに国際社会がどこまで寄り添えるのかが、今後の焦点となる。
参考・出典
- Nobel Peace Prize 2025
- Venezuelan opposition leader Maria Corina Machado wins Nobel Peace Prize
- Venezuelan politician María Corina Machado wins 2025 Nobel Peace Prize
- Nobel Peace Prize laureate Machado will not attend award ceremony, NRK reports
- After months in hiding, Venezuelan opposition leader Machado reappears as a Nobel laureate
