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金融機関等向けのポートフォリオ管理ツール「i-Port」を巡り、メール配信を担う外部委託先で不正アクセスが発生した。野村證券は2026年10月23日、利用者のメールアドレスなどが漏えいした可能性を公表した。ポートフォリオ情報と証券取引口座情報は対象外と説明している。
メール配信委託先から報告、利用者に個別案内
野村證券が「i-Port」の加入者向けメール配信業務を委託しているのは、メール配信サービスを運営するユミルリンクだ。FinTech Journalによると、野村證券は10月22日、委託先から、メール配信に関連して保存されていた顧客のメールアドレスなどが外部に漏えいした可能性があるとの報告を受けた。
野村證券は、発表時点で本件に起因する情報の不正利用や、同社のシステムへの不正アクセスは確認されていないと説明している。対象となる金融機関等の利用者には個別に案内する方針だ。
Cuenote FCの5システムで延べ約900万件を出力
ユミルリンクは10月19日に公表・更新した第一報で、メール配信サービス「Cuenote FC」の一部サーバーシステムへの不正アクセスにより、個人情報が外部に持ち出されたことを確認したと発表した。
同社によると、対象は専用ASPプランの5システムで、メールアドレスを含む情報が延べ約900万件出力されたと試算している。これは5システム全体の延べ件数であり、野村證券の利用者に関する漏えい件数や実人数を示すものではない。出力データの詳細は調査中としている。
不正アクセスを確認したのは10月16日未明。アクセス記録から、プログラムの脆弱性を通じたサポート・品質管理担当者の認証情報の取得、不正プログラムの設置とデータ出力、他システムへの認証試行が確認されたという。
ユミルリンクは対象サーバーをネットワークから切り離し、脆弱性の修正や関連する認証情報の削除、検知体制の整備を実施した。捜査機関への届け出も行い、外部専門家の協力を得て詳細調査を進める方針を示している。
野村證券、なりすましメールへの注意を呼びかけ
野村證券は、本件に便乗して同社グループや関係者を装う不審なメールに注意するよう呼びかけた。身に覚えのないメールのリンクや添付ファイルを開かず、情報の提供を求められても応じないよう求めている。
同社は引き続き委託先に事実関係の確認を求め、原因やグループへの影響範囲の把握を進めるとしている。
