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米半導体大手NVIDIAは米国時間2025年12月15日、AIの「基盤モデル」を新たに公開した。ロイター通信は、技術的な詳細を開示するオープンソース型で、従来より速く、低コストで賢いと同社が説明したと伝えた。まず小型版の「Nemotron 3 Nano」を出し、より大きい2モデルは2026年前半に投入する計画だ。
使う側が得るのは、速さより「確かめられる余地」
基盤モデルは、文章作成やコード生成など幅広い用途の土台になる汎用AIだ。NVIDIAの新モデルは、誰でも中身を検証しやすい形で提供される点が特徴になる。運用面では「効率が良いほど安く回せる」というシンプルな理屈が効く。クラウド利用料やGPUの台数が抑えられる可能性があり、開発現場には直接影響が出る。
もう1つの価値は、精度より先に「安全性の確認手順」を組めることだ。NVIDIAは学習データやツールも公開し、政府や企業がセキュリティ観点で点検し、用途に合わせて調整できるようにする狙いを示している。自治体や大企業の業務にAIが入り込むほど、住民や利用者にとっては、どんな根拠で採用されたのかが見えにくくなる。説明可能性の確保は間接影響として重みを増す。
「オープン」は競争の盾にもなる、ただ次の分岐も残る
背景には、DeepSeekやMoonshot AI、Alibabaなど中国勢のオープンモデルが急速に広がっている状況がある。安全保障の観点から、中国発モデルの利用を制限する米国の州政府や機関も出てきた。ここで「透明なモデル」を掲げるNVIDIAは、性能競争だけでなく調達の不安を減らす選択肢として存在感を狙う。WiredはNemotron 3が複数サイズで展開されると紹介し、ダウンロードして改変できる路線を強調した。
ただし、オープン化は万能ではない。企業が選ぶ道は大きく2つに分かれる。自前運用で社内データを守りながら育てるか、閉じたAPIに任せて運用負担を減らすかだ。さらに、公開が進むほど「どこまで開示すれば信頼を得られるのか」という線引きも難しくなる。NVIDIAはオープンソース関連企業SchedMDの買収も進め、データセンターの計算ジョブを配るSlurm(ひとことで言うと大型計算の順番待ちをさばく仕組み)を取り込む構えだ。モデルだけでなく運用の土台まで含め、検証可能性を武器にした競争は続きそうだ。
参考・出典
- Nvidia unveils new open-source AI models amid boom in Chinese offerings(Reuters)
- Nvidia Becomes a Major Model Maker With Nemotron 3
- NVIDIA Nemotron
- NVIDIA Launches Family of Open Reasoning AI Models for Developers and Enterprises to Build Agentic AI Platforms
- Nvidia buys AI software provider SchedMD to expand open-source AI push(Reuters)
