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2025年12月12日、ウクライナ南部オデーサ州の港2カ所がロシアの攻撃を受け、食料を積んだ船を含むトルコ企業所有の船舶3隻が損傷した。炎上する船の写真が示したのは、前線から離れた港でも「通常の生活」が断ち切られ得る現実だ。黒海の物流をどう守り、外交の糸口をどこにつなぐのかが改めて問われている。
港の火災が映す「民間物流」への圧力
攻撃を受けたのは、オデーサ州のチョルノモルスク港とオデーサ港だ。ウクライナ側は、トルコ所有の船舶3隻が損傷し、このうち1隻は食料を積んでいたと説明している。黒海に面する港は輸出入の生命線で、船の損傷は貨物の遅延や寄港判断に直結する。
ゼレンスキー大統領は、チョルノモルスク港で船上に大規模な火災が起き、消防が消火にあたる画像を投稿した。大統領は、ロシアが外交の機会を真剣に受け止めていないだけでなく、ウクライナの平時の営みを壊すために戦争を続けているとの見方を示した。
ウクライナのオレクシー・クレバ副首相は、攻撃は民間の物流と商業航行を狙ったものだと主張し、無人機と弾道ミサイルが使われたと述べた。別の港でも設備が損傷し、民間企業の従業員1人が負傷したという。Reutersは、火災が起きた船がトルコ企業所有の「Cenk T」とされ、運航会社が現地時間16:00ごろの被弾や乗員退避を明らかにしたと伝えている。
トルコが突きつけた黒海の「航行安全」という論点
トルコ外務省は同日付の声明で、トルコ企業が所有する外国船籍の船がチョルノモルスク港への攻撃で損傷したと確認した。初期情報として、乗組員と船に同乗していたトラック運転手らが避難しており、トルコ国民の被害は報告されていないとした。オデーサ総領事館が状況を追って支援しているとも説明した。
声明が強調したのは、戦争の黒海への波及が海上安全保障と航行の自由を脅かすという点だ。トルコは、事態のエスカレーションを防ぐため、航行安全、そして双方のエネルギー施設や港湾インフラを狙う攻撃を停止する枠組みの必要性を改めて訴えた。Al Jazeeraなどは、同じ日にエルドアン大統領がプーチン大統領との協議で、エネルギー施設と港に限定した停戦が地域の安定に資するとの考えを示したと報じている。
背景には、ウクライナによる海上ドローン攻撃などを受け、ロシアが「ウクライナを海から切り離す」といった趣旨の強硬な姿勢を見せてきた経緯があるとされる。港が攻撃対象になれば、貨物そのものだけでなく、保険、船員の安全、寄港地の選別といった実務の判断も揺らぐ。外交の言葉が前進しても、港で上がる炎がその足場を崩しかねないという懸念が残る。
参考・出典
- No: 250, 12 December 2025, Regarding the Attack on Ukraine's Chornomorsk Port / Republic of Türkiye Ministry of Foreign Affairs
- Russia attacked two Ukrainian ports, damaging three Turkish-owned vessels, sources say (Reuters, Dec 12, 2025)
- Russia damages Turkish-owned vessels in attacks on two Ukrainian ports
- Ukraine war latest update: 'No military purpose' — Russia strikes cargo ship in Odesa Oblast (8)
- Turkish vessel hit in Ukraine port attack: Ministry – Türkiye News
