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ロシア南部ロストフ州で12月18日未明、州都ロストフナドヌーの港と近郊バタイスクがウクライナの無人機攻撃を受け、貨物船の乗組員2人を含む3人が死亡した。ロストフ州のユーリー・スリュサール知事がTelegramで公表し、港で発生した船の火災は鎮火したとしている。
港と住宅地が同じ夜に揺れる
攻撃は「港の船」と「街の建物」を同時に不安定にする。Reutersによると、港で被害を受けた貨物船では火災が起き、乗組員2人が死亡、別の3人が負傷した。知事は、バタイスクでも別の攻撃で7人が負傷したと説明している。
英The Guardianは、ロストフ市長アレクサンドル・スクリャービン氏がロシア通信社に、停泊中のタンカー火災への対応と油流出回避に言及したと伝えた。港は物流の結節点で、火が出れば人命だけでなく、船の運航や荷役の遅れが「次の便」に連鎖しやすい。戦況のニュースが、生活の予定表に割り込む形だ。
無人機が突く「守りの空白」と数字の揺れ
無人機は、爆薬などを搭載し遠隔操縦や自律飛行で目標へ向かう小型機だ。高価なミサイルほどの破壊力がなくても、港湾や変電設備のように止まると困る場所を狙えば、被害の実感は広がる。今回も、戦線から離れた場所で、船員や周辺住民が直接のリスクを負った。
一方で、被害の「確定」には時間がかかる。ロシア紙RBCは同日、知事の発信として死者数が4人に増えたと伝え、初期情報との差を示した。防空強化や一時的な運航制限が取られても、港湾労働や海上輸送の保険、地域の夜間活動といった現場の負担は残る。問われているのは、前線の外側にまで広がった戦争のコストを、誰がどれだけ背負うのかという点である。
参考・出典
- Three dead, cargo ship catches fire in drone attacks on Russia's Rostov region (Reuters)
- Ukraine war briefing: Drones strike tanker in Russian port, local officials say | Ukraine | The Guardian
- Слюсарь назвал число погибших при ночной атаке на Ростовскую область — РБК
- Explosions Reported in Rostov and Bataysk as Oil Tanker Hit in Drone Attack on Port
- Юрий Слюсарь – Telegram
