ロシア・インドが防衛協力を刷新　先進兵器の共同開発へ転換表明

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2025.12.06

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ロシアとインドは5日、長年続いた防衛協力のかたちを見直し、関係を再構築すると発表した。首脳会談後の共同声明では、インドの自立志向に応えるとして、先進兵器の共同研究開発と生産へ軸足を移す方針が盛り込まれた。

現場を変える防衛協力のかたち

インド主導のこうした転換は何を狙うのか。共同声明によれば、両国の防衛協力は、これまでの「売り手と買い手」という関係から、装備を一緒につくる共同開発・共同生産へと比重を移していくとされる。インド首相府が公表した文書でも、この転換が今後の協力の柱と位置づけられている。

インドにとっては、国内での生産が進めば、補給部品の不足や改修の遅れといった現場の悩みを和らげられるとの期待がある。Economic Times紙などは、スペア部品や部品ユニットをインド国内の工場でつくる構想が協議されたと伝えており、地元企業の雇用や技術蓄積にもつながり得る。

一方で、高度なミサイルや戦闘機の共同開発には長期の投資と高度な人材が欠かせず、インド側の産業基盤や研究体制をどう強化するかも課題となる。単なる組み立てにとどまらず、設計段階から関われるかが、自立の度合いを左右しそうだ。

インドの自立志向とロシアの思惑

声明文は、この方向転換が「インドの自立への熱望」に応えるものだと説明している。Business Standard紙は、この表現を、輸入依存から脱し自国産業を育てる「メーク・イン・インディア」政策と結びつけて分析する。単一の国に装備を頼り過ぎないことも、インドにとって安全保障上の重要なテーマだ。

ロシア側にとっても、制裁で欧米市場が狭まるなか、インドとの長期的な協力枠組みを固める意味合いがある。インタファクス通信が紹介した共同声明の別の部分では、インドで生産した部品や装備を「友好国」への輸出にも活用する構想が記されている。技術移転の中身やリスク負担をどこまで共有できるのかが、今後の焦点となろう。両国が掲げた「特別で特権的な戦略的パートナーシップ」が、新たな段階に入るかが問われている。

現場を変える防衛協力のかたち

インドの自立志向とロシアの思惑

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