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原油市況の先行きが読みにくいなか、ロシアの財政運営が「ためる」方向へ再び傾きつつある。シルアノフ財務相は25日、政府系ファンドの国家福祉基金に、より多くの石油収入を組み入れる方向で調整を進めていると明らかにした。
国家福祉基金積み増し 財政ルール見直し
国家福祉基金は、資源収入の増減で歳入が大きく振れないようにするための緩衝材に位置づけられてきた。原油価格が想定を上回る局面では余剰分を基金に積み立て、下回る局面では取り崩して穴埋めする設計が基本だ。
モスクワ・タイムズによると、財政ルールの現行の仕組みでは、ウラル原油の価格が1バレル60ドルを上回る分の石油・ガス収入が国家福祉基金に回る。財務省側は、エネルギー収入が細る局面でも基金を保ちやすい形に改めるため、基準となる価格水準の見直しを検討してきたとされる。
同紙は、基準価格を26年以降、毎年1ドルずつ段階的に引き下げ、最終的に55ドルまで下げる案も伝えている。今回の発言は、基金への組み入れを増やす方向性を改めて示し、見直し作業を具体化させる狙いがあるとみられる。
資源収入低下 赤字と外貨需給の圧力
見直し論の背景には、歳入構造の変化がある。アナドル通信は昨年5月、原油・天然ガス収入の落ち込みを受け、財務省が国家福祉基金から4470億ルーブルを充当して赤字を埋める見通しだと報じた。資源収入の下振れが続けば、基金の取り崩しが常態化しやすい。
同通信によると、国家福祉基金の流動資産は昨年4月初め時点で3.2兆ルーブルだった。積み増しを優先する運用に切り替われば、短期的には財政の安全弁が厚くなる一方、歳出の伸びを抑える圧力が強まり、国民生活や産業支援の配分にも影響が及ぶ可能性がある。
国家福祉基金に回す取り分を増やす政策は、将来の急激な歳入減への備えを厚くする半面、目先の支出余地を狭める。歳出の優先順位を組み替えるのか、税収を上積みするのか、国債発行でつなぐのかという選択を政府に迫り、同時に為替市場への介入余力や金融政策の自由度にも制約を残す構図になりやすい。
