産総研、MRAM向け電圧書き込み新技術開発 広いパルス幅で安定動作

産総研、MRAM向け電圧書き込み新技術開発 広いパルス幅で安定動作

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産業技術総合研究所は4月3日、電圧駆動型MRAM向けに、広い電圧パルス幅でも安定して磁気情報を書き込める新技術「電圧誘起スタティック磁化反転法」を開発し、動作を実験で観測したと発表した。書き込み条件の厳しさが課題だった電圧書き込み方式の弱点を和らげる成果で、産総研は同日付で詳細がNature Materialsに掲載されると案内している。

人工反強磁性体を導入 電圧の極性で双方向に書き込み

新方式では、非磁性体薄膜を2層の強磁性体薄膜で挟んだ「人工反強磁性体」を記憶層に使う。電圧を加えることで強磁性体薄膜の垂直磁気異方性を変え、2層の磁化配置を制御する仕組みで、書き込み電圧の符号に応じて双方向に情報を書き込めるという。

電圧駆動型MRAMは、電流で書き込む現行のSTT-MRAMより低消費電力化が期待されてきた一方、安定動作する電圧パルス幅が狭いことが実用化の壁になっていた。産総研によると、従来の「電圧誘起ダイナミック磁化反転法」では、安定して書き込める領域が1ナノ秒程度に限られ、素子ごとのばらつきによる書き込みエラーが起きやすかったが、新方式はこの時間的な制約を大幅に緩和し、実装へのハードルを下げるものだ。

今回の構造は、単層の強磁性体を使う従来方式から記憶層の設計を見直し、磁性層同士の結合も含めて電圧で実効的に制御できるようにした点が特徴だ。産総研は、記憶保持だけでなく書き込み時の消費電力も抑えられる不揮発性メモリーにつながると位置づけている。

10マイクロメートル素子で50ナノ秒動作 大容量化へ許容幅を拡大

実験では、10マイクロメートルの素子でも50ナノ秒で書き込みでき、50ナノ秒より長いパルス幅でも安定した磁化制御を確認した。75ナノ秒の正負パルスを交互に加えた試験でも高い再現性を示しており、パルス幅を1ナノ秒のピンポイントに合わせ込む必要があった従来法に比べ、実装上の許容幅を広げた形だ。

さらに理論解析では、素子を100ナノメートル以下まで微細化すれば、1ナノ秒程度の高速電圧パルスによる書き込みも可能だとしている。ただ、今回の実験での実証は50ナノ秒級以上の安定動作が中心で、外部磁界を使わずに動かす構造や、さらに低い電圧で駆動する材料設計は今後の課題として残る。

MRAMは電源を切っても情報を保持でき、演算チップへの組み込みやすさも強みとされる。今回の成果は、電圧書き込み方式で課題だった安定性を改善し、低消費電力と大容量化を両立させるための設計自由度を広げた点に意味があり、今後は微細化した素子での高速動作や実用的な積層構造への展開が次の段階になりそうだ。

参考・出典

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