英スタンダード・チャータード試算 ステーブルコインで米銀から5千億ドル流出

ステーブルコインで預金流出、米銀に警鐘 28年までに5000億ドル試算

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米ドル連動のステーブルコインが、米国の銀行預金を大きく揺さぶるとの警告が出た。スタンダード・チャータードは現地時間27日(日本時間28日)、ステーブルコインの普及が進めば、2028年末までに米銀から約5000億ドルの預金が流出し得ると試算した。

預金流出5000億ドル 決済シフトが引き金

Investing.comはロイター配信として、同社のリサーチノートが「米ドルに裏付けられたステーブルコインが、米国の銀行預金を2028年末までに約5000億ドル押し流す可能性がある」と推計したと伝えた。ステーブルコインは法定通貨などに価値を連動させ、決済や送金での利用を狙う暗号資産の一種である。

この試算は、銀行が預金を原資に貸出を行い、利ざやで稼ぐ従来モデルが、ブロックチェーン上の決済・保管に置き換わるほど圧力を受ける、という見立てに立つ。預金が減れば貸出余力や収益源が細り、資金調達コストの上昇にもつながり得る。

同ノートでは「決済ネットワークやその他の中核的な銀行業務がステーブルコインにシフトするにつれ、米銀は脅威に直面する」とも指摘したという。

地方銀行直撃 利ざや依存と再預金の乏しさ

預金流出の影響を最も受けるのは米国の地方銀行だとスタンダード・チャータードはみる。The Blockは、地方銀行ほど預金に依存して利ざや収益を稼ぐ比重が大きく、預金減少が損益に直結しやすい構造だと整理した。

Cointelegraphは、預金がステーブルコインに移っても、発行体が準備金を銀行預金として積み直せば「純減」は抑えられる一方、現状ではTetherやCircleの準備金に占める銀行預金の比率が小さく、再預金による相殺が起きにくいと伝えた。制度面でも、米国でのルール整備を巡り銀行と暗号資産業界の綱引きが続く中、どこまで決済の主役が移るかが焦点になる。

預金は金融の血流であり、流れ先が銀行からトークンへ移るほど、銀行は「貸す」だけでなく「決済の中継点」である優位を失う。今後の競争は、規制の設計と同時に、銀行が自前のデジタル決済や手数料ビジネスへ軸足を移せるかという体力勝負になる。

参考・出典

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