英国のスターマー首相、米トランプ氏と協議　ウクライナ停戦後も視野に

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2025.12.22

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英国のキア・スターマー首相は2025年12月21日、米国のドナルド・トランプ大統領と電話で協議し、ウクライナ紛争を「公正で永続的」な形で終わらせるための取り組みを確認した。英首相官邸の発表では、戦況の見立てに加え、停戦後を見据えた支援枠組みの調整にも踏み込んだという。

「和平」だけでは足りない、停戦後の支えをどう組むか

首相官邸は、両首脳が「有志国連合（Coalition of the Willing）」の取り組みを議題にしたと明らかにした。これはウクライナ支援に賛同する国々が、和平が動き出した後も支援を途切れさせないために集まる枠組みで、形式の同盟というより「参加国の意思」で成り立つのが特徴だ。

有志国連合をめぐっては、欧州側が「停戦の合意」と「破らせない仕組み」をセットで考える姿勢を強めてきた。欧州理事会の声明は、主権と欧州の安全を損なわない形での和平を米国、ウクライナ、欧州が連携して目指すと位置づける。課題は、抑止の負担を誰がどこまで引き受けるのかという現実論に移りつつある。

米主導の交渉が進むほど、英は「橋渡し役」の難度が上がる

今回の電話の背景には、米国主導で進む協議の加速がある。AP通信は、トランプ政権の特使がフロリダでウクライナ、欧州側と協議し、建設的だったとの説明が出ている一方、ロシア側との接触も並行していると伝えた。交渉の速度が上がるほど、欧州は「合意内容」と「安全の担保」を同時に詰める必要に迫られる。

英首相官邸の発表では、電話はウクライナだけで終わらず、ガザ情勢にも話題が移った。また、駐米大使にクリスチャン・ターナー氏を任命したことも共有したという。ウクライナを軸にしつつ、中東を含む広い争点で米国との回線を保ち、欧州の議論も束ねる。スターマー政権の「同盟管理」は、和平の入口に近づくほど重さを増していく。

「和平」だけでは足りない、停戦後の支えをどう組むか

米主導の交渉が進むほど、英は「橋渡し役」の難度が上がる

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