スーダン国軍最高司令 ブルハン、米・サウジらの停戦案を「最悪」と拒否

スーダン軍トップが停戦案を「最悪」と拒否 米・サウジなどの新停戦案に反発

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]

軍服姿の男が、机の前で硬い表情を崩さない。スーダン国軍トップで事実上の最高権力者とされるアブドルファタハ・ブルハン国軍最高司令が、23日に公開されたビデオ演説で声を荒らげた。米国とサウジアラビア、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)がまとめた最新の停戦案について「これまでで最悪だ」と切り捨て、政府として受け入れないと宣言したのだ。2023年4月に内戦が始まって以来、仲介の試みは幾度も繰り返されてきたが、今回も険しい道のりが浮かび上がっている。

軍が拒んだ停戦案、その中身

ブルハン氏が批判したのは、米国のマサド・ボウロス上級顧問が主導する「クアッド」と呼ばれる枠組みがまとめた提案だ。クアッドは米国、サウジアラビア、エジプト、UAEの4か国で、人道目的の停戦と政治移行を一体で進める構想を掲げる。外相級が9月に公表した案では、まず3か月の人道休戦を設け、その後9か月かけて文民主体の暫定政府を発足させるとされた。RSF(即応支援部隊)は11月初め、この流れに沿う人道停戦案を受け入れると表明しているが、軍は今回、明確に拒否の意思を示したかたちだ。

ブルハン氏は、今月受け取ったという詳細な案について「軍を政治から排除し、治安機関を解体し、民兵は温存する内容だ」と非難している。軍側はこれまでも、RSFと「対等な立場」で停戦合意を結ぶことには強く抵抗し、サウジ西部ジェッダで合意した枠組みの完全履行を優先すると主張してきた。2023年4月に国軍とRSFの戦闘が始まって以来、首都ハルツームやダルフール、コルドファンなどで激しい市街戦が続き、国連などは双方による大規模な民間人被害や性暴力を指摘している。だが当事者はなお「決定的な軍事勝利」を目指し、交渉より戦場での優位確保を重んじているように見える。

UAE関与への疑念と仲介の行方

ブルハン氏は演説で、クアッドにUAEが参加している限り「公平ではあり得ない」と名指しで批判した。RSFに武器や無人機が渡っている経路としてUAEの関与を疑う声は国際社会でも繰り返し報じられており、専門機関の衛星画像分析でもRSF支配地域への高度な兵器搬入が指摘されてきた。一方、UAE政府は一貫して軍事支援を否定している。ブルハン氏は、ボウロス氏がUAE側の主張をなぞっていると非難し、「世界はUAEによる反乱勢力支援を目撃している」と訴えた。仲介の場にとどまるUAEと、疑惑を突きつけるスーダン軍との溝は深い。

それでも米国やエジプトは、地域で影響力を持つUAEを排除しては停戦のてこが働かないと見ている。ボウロス氏はアフリカ担当の上級顧問として各国首都を回り、議会や市民勢力とも接触しながら、内戦が長期化すれば周辺諸国や紅海の安全保障にも連鎖すると警鐘を鳴らしてきた。11月にはRSFが米国主導の人道停戦案への同意を表明し、米エジプト両国は合意間近と見る向きもある。一方で、ブルハン氏は唯一受け入れられる和平案として「RSFの全面撤退と限定地域への封じ込め」を挙げ、事実上の降伏を求めている。トランプ米大統領がムハンマド・ビン・サルマン皇太子の要請を受けて内戦終結に取り組むと誓い、両者への謝意を示したものの、ビデオ越しの硬いまなざしは、戦場の計算がなお和平を押しとどめている現実を静かに映していた。

参考・出典

ニュースはAIで深化する—。日々の出来事を深掘りし、次の時代を考える視点をお届けします。

本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。
ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、
実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。
[私たちの取り組み]