台湾・台北法務部、香港在住の中国人「丁」を拘束現役・退役軍人の機密収集か

台湾法務部が香港在住の中国人「丁」氏をスパイ容疑で拘束

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調査員に囲まれた男の前で、机の上の書類が静かにめくられていく。台湾の法務部は18日、中国軍の指示を受けて機密情報を集めていた疑いがあるとして、香港在住の中国人「丁」の身柄をスパイ容疑で拘束したと発表した。狙われたのは、現役と退役の軍人たちだった。

退役将校から現役兵へ、広がる勧誘の輪

丁とされる人物は、中国本土ではなく香港に暮らしていた。当局の説明では、ビジネスや観光を名目に台湾を訪れ、まず2人の退役将校に接近したとされる。中国側の意向を伝えながらスパイ組織の中核になるよう説得し、その後、現役の軍人を紹介させた疑いがある。丁は勧誘された軍人ら6人とともに身柄を拘束されている。

法務部の調査局は、工作の指揮役とみられる人物が自ら台湾に入った点を「異例」と位置づける。従来、中国側は現地の協力者に資金や指示を送り、影に徹する手法が多かったといい、香港在住の中国人が前面に出て軍人を勧誘した構図は、浸透工作のやり方が変化しつつあることをうかがわせる。当事案について、中国政府はこれまでのところコメントしていない。

軍を狙う浸透工作、台湾側がみる危機感

今回の拘束とは別に、台湾国防部は同じ調査の一環として、2人の現役将校が起訴されたことも明らかにした。国防部は声明で、中国共産党が台湾社会に潜り込み、台湾を弱らせる取り組みを続けていると強く批判。少数の将校や兵士が忠誠義務に背き、中国側に協力した行為を厳しく非難する一方で、国軍としては組織の防諜態勢を引き上げる方針をにじませた。

台湾の情報機関・国家安全局が立法院に示した報告では、2020年以降に中国のスパイ事件で起訴された159人のうち、およそ6割が現役または退役の軍人だったとされる。今年1月には、元陸軍中将らが中国本土で資金提供を受け、武装組織の結成を図ったとして起訴された事案も明らかになった。軍人が狙われる構図は繰り返されており、今回の「丁」事件は、その網の目がなお細かくなっていることを静かに示している。

参考・出典

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