本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。
高市政権の発足から一夜明けた2025年10月22日、霞が関の会見場に、早朝の光と張り詰めた空気が満ちた。新閣僚が相次いで初の記者会見に立ち、コメ政策から国土交通、復興・防災、そして安全保障まで、政権の輪郭が少しずつ浮かんだ。前日の発足に合わせて閣僚名簿が公表され、初動の言葉が政策の優先順位を映した。
コメ政策ににじむ現場感、鈴木農相の初動
農林水産省の引き継ぎ式。前任の小泉氏から「自分らしく」と背中を押された鈴木農相は、就任会見で早くも調子をつかんだ。コメ産地を地盤に持つ経歴と官僚出身の現場感を前面に出し、「生産現場と一緒に、先が見通せる状況を作りたい」との趣旨を繰り返した。
会見の柱は「需要に応じた生産」だった。米価の高止まりが続く中、過剰作付けによる値崩れを避けたい農家の不安に寄り添い、備蓄米の扱いでは拙速な市場放出を避ける姿勢をにじませた。消費者物価との距離感をどう詰めるかが次の論点と映る。
現時点で確認されている範囲では、政府は2025年春以降、政府備蓄米の買戻し条件付売渡しを段階的に進めてきた。市場の需給と連動させる枠組みだが、量とタイミングのさじ加減は難しい。省内からは「消費者目線とのバランス」に配慮を求める声も上がる。
国交行政は「前へ」、金子国交相が語った継続
国土交通省では金子国交相が「これまでの大臣がやってきたことを前に進めたい」と語り、行政の継続性を強調した。国交相ポストは近年、与党内の配分で重みが増してきた領域である。インフラ、観光、物流、住宅と所掌は幅広く、路線の微調整が注目される。
金子氏は就任の場で、過去の積み上げの上に現場の改善を重ねる姿勢を示した。特定の施策名を挙げるより、既存計画の実行力を問う語り口が目立つ。省内幹部からは「新しい風を吹かせてほしい」との期待が漏れ、縦割りを越える手腕が試される局面に入った。
建設コストの上昇や人手不足、災害対応の即応性など、足元の課題は積み重なる。地域交通の維持や物流の24年問題の余波も残る。金子氏が掲げた継続と前進をどう両立させるか。予算編成と国会審議の行方が、省庁横断の調整力を映す鏡になりそうだ。
復興と防災の急所、牧野復興相の動きと小泉防衛相の言葉
復興庁では、初入閣の牧野復興相が東北3県の知事と早期に面会する意向を示した。復興の後半戦にある被災地の課題は、住宅再建から生業の回復、心のケアまで多岐にわたる。現地の声を起点に工程表を磨き直す姿勢が、就任直後のメッセージから浮かぶ。
一部報道によれば、来年度の発足を目指す「防災庁（仮称）」の設置準備も所掌するとされる。復興から減災・予防へと視点を広げ、平時の備えを常設の仕組みに落とし込む発想だ。災害列島の現実を踏まえ、縦割りを超える司令塔づくりが急がれる。
防衛省では小泉防衛相が夜の会見に臨み、就任の決意を簡潔に示した。朝から安全保障をめぐる緊張感が伝わる一日でもあり、「約25万人の自衛隊員とともに平和と安定に全力を尽くす」との強い言葉が残った。抑止と対話、備えと連携の両輪が問われる。
