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テンセントのHy Visual Generation Teamは2026年10月27日、テキストによる複数ターンの指示とカメラ制御に対応する対話型世界モデル「Hy-Nomas」の技術論文を公開した。映像生成の中核には80億パラメータの拡散バックボーンを使う。コードは同月21日に初回公開されており、今回は技術設計と評価を説明する論文の公開となる。
指示と履歴から映像を順次生成
Hy-Nomasは、現在の入力と保存した履歴を使い、長さを変えられる映像区間を順次生成する設計だ。場面の説明は区間をまたいで参照し、動作の指示は指定された時間範囲に限定する。利用者の要求と対話履歴を次の区間の生成条件へ変換する役割を「Prompt Enhancer」が担う。
操作への対応を測る「Hy-Nomas-Bench」は、テキスト対話、カメラ移動、両者の交互制御、空間記憶の4種類、計280件のテストケースで構成される。対話に応じて映像を変える能力と、過去の場面との整合性を保つ能力を評価対象としている。
開発チームは人手評価で既存モデルに対する優位を報告する一方、長期的な空間的一貫性ではGenie 3に劣るとしている。また、比較先が利用できる操作方式に合わせて課題を調整しており、Genie 3の評価対象はカメラ移動と空間記憶に限られる。全モデルが同じ全課題に参加した比較ではなく、性能上の優位はこうした条件下での開発チーム自身の評価結果だ。
10月29日には、開発元がHy-NomasでGenie 4の作例を再現した比較映像も公開した。ただし、論文の人手評価はGenie 3を対象としており、新たな比較映像は同じ評価条件に基づく性能比較を示すものではない。
単一GPU向け構成にも資源上の条件
公開モデルカードの蒸留推論構成は、8ステップで720×1280画素の動画を出力する。記載された24FPSは出力動画の再生フレームレートを示す値で、生成処理の速度とは区別する必要がある。
単一RTX 4090向けには、量子化、CPUへの処理・データの退避、GPU上に保持する履歴の制限を組み合わせた低メモリ推論構成を用意した。ただし、この対応は映像推論についての説明で、Webデモに必要なNomas-PEは別の提供資源を使う。低メモリ構成でもCPU側に保持する履歴は増え得るほか、CPUとGPUの間の転送は遅延を加える。
コードと重みは公開済みで、コードには学習、推論、LoRA微調整が含まれる。公開ライセンスはApache-2.0だが、第三者のモデルや部品にはそれぞれのライセンスが適用される。
