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タイで2月8日、下院(定数500)の総選挙が投開票される。物価や政権運営に加え、国境を越えて広がる国際詐欺組織への対応が争点に浮上した。監禁された市民らが特殊詐欺を強いられる実態が明らかになり、政治と犯罪の関係性をどう断ち切るのかが、有権者の関心を集めている。
総選挙8日 短期決戦で政治日程
タイ政府広報は、下院解散が昨年12月12日に発効したことを受け、選挙管理委員会が2月8日を総選挙の日程として定めたとしている。期日前投票日は2月1日で、有権者は選挙区と比例代表の2票を投じる仕組みだ。
アナドル通信によると、解散はアヌティン首相の要請を受けて国王が勅令を出した。解散から45〜60日以内に選挙を行う手続きに沿い、選挙は「早期実施」となった。
同政府広報は、憲法改正に向けた国民投票を総選挙と同日に実施できる規定も整えたとしており、政治改革の進め方も各党の説明責任が問われる。
国境スキャンパーク 監禁実態と癒着疑い
詐欺拠点は、タイと国境を接するミャンマーやカンボジアの周辺に集まり、偽の求人などで集めた外国人を監禁し、投資詐欺や恋愛詐欺などのオンライン詐欺に従事させる手口が問題化してきた。ガーディアンは、こうした拠点に閉じ込められた人が「数万人規模」で、最大10万人に達するとの見方もあると伝えた。
同紙はまた、取り締まりの強化でミャンマー側の詐欺拠点から約7,000人が救出され、タイへの移送を待つ状況も報じている。タイ側が「通過点」になりやすい構図が残れば、治安だけでなく国の信頼にも響く。
タイ紙ネーションは、政府が国境地帯の詐欺組織とつながる疑いのある高官を「閑職」に移す方針を示したと報道。電力・燃料・通信の遮断などの措置で詐欺電話が4〜5割減ったとの説明や、カンボジア国境方面への不正な通信の横流しが問題になっているとも伝えた。AP通信も、ミャンマーを拠点にした詐欺・賭博グループをめぐり中国側の摘発が続くと報じ、周辺国への圧力が強まっている。
国境犯罪は、単なる治安対策ではなく「国家がどこまで自浄できるか」という統治の課題だ。取り締まりが一時的な成果にとどまれば、組織は拠点や手口を変えて戻ってくる。新政権には、警察力の強化と同時に、利権や保護の疑いを断ち切る政治の透明性が試されることになる。
参考・出典
- Thailand moves to hold general elections on Feb. 8
- Tens of thousands could be held in illegal scam compounds in Myanmar, Thai police general says | Thailand | The Guardian
- Govt vows to sideline senior officials linked to call-centre gangs
- China executes 11 members of Myanmar-based group in crackdown on scam operations
