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イランに対する敵対的軍事行動の「出撃拠点」にされるのを明確に拒んだ。アラブ首長国連邦(UAE)外務省は1月26日、同国の領空・領土・領海を、対イランのいかなる軍事行動にも使用させないと表明し、中立性と地域安定への関与を改めて強調した。
領空・領海の不使用 対イラン軍事関与を遮断
UAE外務省は公式発表で、領空、領土、領海を「イランに対する敵対的軍事行動」に使わせない方針を再確認した。軍事作戦に直結する地理的条件を提供しないと明言した形で、周辺国の空港や港湾、上空通過が作戦遂行に与えうる影響の大きさを踏まえた牽制でもある。
同省はまた、こうした作戦に関して「いかなる後方支援(ロジ支援)も行わない」とも述べた。兵站は補給、整備、輸送、拠点提供などを含み、戦闘参加の有無にかかわらず、支援の度合いが政治的な関与と見なされやすい。
加えて、対立の解決手段として対話、緊張緩和、国際法の順守、主権尊重を挙げ、外交による紛争解決を基本方針として打ち出した。湾岸地域では、偶発的衝突が広域の安全保障に波及しやすく、立場の明確化自体がリスク管理になる。
米空母展開と武装勢力の動き 湾岸に漂う波及懸念
AP通信によると、米軍は空母「エイブラハム・リンカーン」を含む部隊の展開を認め、緊張が高まる中で地域は「攻撃の有無」を巡る待ちの局面にある。イラクやイエメンの親イラン武装勢力も、攻撃を示唆する発信を強めているという。
UAEが今回、領域の不使用と支援拒否を同時に掲げたのは、対立が激化した際に「巻き込まれ」だけでなく「巻き込まれたと疑われる」ことも避ける狙いがある。湾岸の交通・物流の要衝として、火種の拡大を抑える政治的な防波堤を先に築いた格好だ。
湾岸諸国にとって中立の宣言は、道徳的立場というより、誤算を減らす安全装置である。関係国が「利用できる前提」を持ち続けるほど、エスカレーションは起きやすい。線引きを先に固定し、外交回路を残すことが地域安定の最低条件となる。
