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東北大学の研究チームは、酸化物系全固体電池で課題になってきたリチウム金属とガーネット型酸化物固体電解質LLZOの界面を、室温かつ数秒で形成する手法を開発した。東北大学工学研究科・工学部が公表した内容では、金属接合で使われてきた超音波接合法を応用し、高温処理に頼らず密着した界面をつくれる点が特徴で、成果は2026年3月19日にSmall Structuresへ掲載された。
超音波振動を応用 リチウム金属とLLZOを数秒で接合
研究チームの中心メンバーは、東北大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)の程建鋒准教授、東北大学金属材料研究所の加藤秀実教授、東北大学大学院工学研究科の福田幹久大学院生ら。大学の発表では、リチウム金属とLLZOの密着界面を室温で短時間に形成できたとしている。
東北大学の英語ニュースページは、超音波振動がLi2CO3などの絶縁性表面層を乱し、加圧と高周波振動によってリチウム金属が塑性変形しながら硬いLLZO表面に沿うことで、界面の空隙を減らしたと説明している。その結果、溶融や熱活性化を伴わず、両者の直接的な固体接触をつくれたという。
酸化物系全固体電池の難所に新手法 工程簡素化へ期待
酸化物系全固体電池では、硬い酸化物固体電解質とリチウム金属をどう密着させるかが、性能と製造性の両面で大きな課題になってきた。今回の手法は、接合のために高温焼成や長時間処理を前提にしない点で、従来の工程設計を見直す材料になりそうだ。
EE Times Japanも東北大学の発表をもとに、この成果を酸化物系全固体電池の製造プロセス簡素化につながる新たな界面形成手法として伝えている。一方で、セルとしての充放電性能の詳細までは明らかになっていないものの、大学の発表によれば、超音波接合により界面抵抗は約225 Ω・cm²まで低減し、さらに薄い金(Au)層を併用することで約1.5 Ω・cm²を達成したという。
それでも、接合が難しいとされてきたリチウム金属とLLZOの界面を、室温で数秒の処理に置き換える道筋を示した意義は小さくない。酸化物系全固体電池の製造をより簡潔にしながら性能向上も狙えるか、今後はセルレベルでの詳細データの提示が焦点になる。
