ホワイトハウス、ベネズエラ原油封鎖を指示　軍は海上取り締まり重視

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2025.12.25

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ホワイトハウスが米軍に対し、ベネズエラ産原油の海上での「封鎖」取り締まりに、少なくとも今後2カ月は専念するよう命じた。米当局者が2025年12月24日、Reutersに明らかにした。地上攻撃の示唆よりも、制裁の実力行使を前面に出す形で、タンカーの臨検や拿捕が主戦場になりつつある。

港に届かない原油、効いてくるのは誰か

今回の指示は「軍事」より「経済」を先に効かせる設計だ。Reutersによると、狙いは原油輸出を滞らせ、ニコラス・マドゥロ大統領に譲歩や退陣を迫ることにある。現場で起きる変化は地味だが重い。買い手は積み荷のリスクを織り込み、海運会社は保険や寄港の判断に神経を使う。桟橋に横付けできない時間が増えるほど、国内の外貨収入が細る。

取り締まりの呼び名も焦点だ。米側は「封鎖」ではなく「quarantine（検疫）」に近い語を用い、武力衝突の印象を和らげようとしているとReutersは伝えた。とはいえ、実務は船を止める力に依存する。Reutersによれば米沿岸警備隊はすでにベネズエラ関連のタンカー2隻を阻止し、さらに追加の拿捕も視野に入れている。航路の先で待つのは、書類確認ではなく、海上での実力対応だ。

現場の主役は沿岸警備隊、しかし手が足りない

ただ、その実力対応を担う側の余力が問われている。Reutersによると、拿捕対象とされるタンカー「Bella 1」への乗り込みは、通常の臨検では足りず、ヘリでの強行接舷などを含む専門部隊が必要になるという。海の上で相手が拒否すれば、交渉から一気に危険作業へ切り替わる。映像映えする大規模展開の陰で、実際の作業は少人数の練度と移動時間に左右される。

一方で、地域には大きな米軍展開もあるとReutersは報じた。兵員や艦艇、戦闘機の存在は抑止を強めるが、臨検や拿捕は結局、船上に乗り移る人手と装備が要る。港湾関係者にとっては、どの船が止められ、いつ再開するのかが最大の関心事になる。取り締まりが続くほど、物流の読みは難しくなり、周辺国の港も予防的に慎重さを増していく。

港に届かない原油、効いてくるのは誰か

現場の主役は沿岸警備隊、しかし手が足りない

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