英イングランド銀行預託の約30t金塊、ベネズエラ中銀(BCV)が引き出せず

英中銀保管のベネズエラ金塊約30トン、訴訟で引き出せず

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ベネズエラが準備資産(外貨準備)の一部として英イングランド銀行に預ける金塊について、英メディアは1月6日、約30トン規模で数十億ドル相当に達し得ると報じた。だが金は引き出せず、誰が中央銀行(BCV)を代表して指図できるかをめぐる英国での訴訟と、英国政府の承認方針が足かせになっている。

返還されない金塊、生活と財政の穴埋めには遠い

この金は、現地で不足しがちなドルなどの代替として、食料や医薬品の輸入代金を確保する「最後の担保」になり得る。英紙ガーディアンによると、ベネズエラ側は2020年に金の売却益を国連を通じて新型コロナ対応に充てたいと説明したが、英側は放出に応じなかった。

保管庫の外に出ない限り、金は会計上の「資産」でも、日々の支払いに使える現金とは別物だ。物価高が続く国で、病院が必要物資を調達しようとしても、決済手段の不足が壁になる。資産凍結は政権への圧力として機能する一方、最終的な負担が生活側ににじむ構図も残る。

英政府の承認と裁判が鍵、資産保全と人道の綱引き

争点は「どちらの当事者が国家としての権限を持つか」だ。英政府は2019年2月以降、野党指導者フアン・グアイド氏を正統な大統領として承認していると、英外務省(FCDO)が2021年に表明した。これが英国内の司法判断に影響し、銀行側が「受領した指図の有効性」を慎重に見極める背景になっている。

裁判は長期化しており、JURISTは2022年の英高等法院判断として、マドゥロ政権側は英中銀にある金を動かせない趣旨の判断が出たと伝えた。資産を「流用させない」ための保全と、医療・食料などに回し得た資金を「眠らせる」損失は表裏で、次の焦点は英政府の承認方針の変化や、英司法が最終的に代表権をどこまで確定させるかだ。

参考・出典

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