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通信アプリ「ワッツアップ」は、送信者と受信者の端末間だけで内容を復号する「エンドツーエンド暗号化」を売りにしてきた。だが、その前提を揺るがす指摘が浮上した。元請負業者の関係者が「Meta社員や請負のモデレーターが、暗号化されるはずのメッセージ本文に広範にアクセスできた」と主張し、米商務省の特別捜査官が調査していると、1月30日にブルームバーグが報じた。
暗号化に疑義 請負業者「無制限アクセス」証言
ブルームバーグによると、調査対象となっているのは、元請負業者が「Meta社内の一部担当者や現場が、ワッツアップのメッセージに“制限なく”触れられる状態だった」と述べた点だ。報告書では、商務省の産業安全保障局(BIS)に属する特別捜査官が、複数の関係者から聴取した内容がまとめられているという。
証言者の一部は、Metaの業務委託先としてアクセンチュア経由でコンテンツモデレーションに従事していたとされる。報告書は、米テキサス州オースティンの拠点で2018年末ごろから業務に関わったとする関係者の説明も含み、メッセージ閲覧に至る社内手続きや、閲覧範囲の広さが論点になっている。
一方でMetaは、暗号化鍵は利用者端末にあり、同社や請負業者が暗号化通信そのものへアクセスできるという主張は成立しない、との立場を取っていると同報道は伝える。暗号化の定義と、実務上の運用(不正行為の調査、通報対応など)の境界が、今回の争点になっている。
商務省側は火消し 捜査権限と対象めぐり焦点
ブルームバーグによれば、BIS側は「当該職員の主張は裏付けがなく、輸出執行担当としての権限範囲外だ」との趣旨で説明し、「輸出関連法の違反としてMetaやワッツアップを調査しているわけではない」と述べたという。捜査が何を法的根拠に組み立てられているのか、また現時点での明確な対象がどこに置かれているのかが、次の焦点となる。
報告書では、同種の問題提起が2024年に米証券取引委員会への内部通報としても扱われた可能性が触れられ、さらに2026年1月に提起された訴訟でも「暗号化されたはずの通信にアクセスできる」との主張が出ているとされる。Meta側は請求の根拠を否定し、株価が時間外取引で下落したとも報じた。
今回の論点は、暗号化方式そのものの破綻を直ちに意味するというより、運用設計と監査の不透明さにある。通報対応や不正対策の名目で例外的な閲覧経路が存在するなら、誰が、どの条件で、どこまでアクセスできるのかを、第三者が検証できる形に整える必要がある。利用者の信頼を守るには、技術説明だけでなく、権限管理と委託先統制を含む説明責任が不可欠だ。
