本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]
政府は2025年12月21日、大規模浄水場や長距離の配管に頼らない「分散型水道」を導入する自治体を財政面で後押しする方針を固めた。2026年度から、集落単位で置ける小型浄水装置の整備費などを補助の対象にする。人口減で料金収入が細る地域ほど、水を届ける仕組みそのものの作り替えが迫られている。
住民の足元で「水をつくる」発想に寄せる
分散型水道は、浄水場から長い管路を張り巡らせる従来型と違い、川などから取水し、小型装置で浄化して集落や住宅に配水する構想だ。配管網や大規模施設を抱えない分、老朽更新や維持管理の負担を抑えやすい。過疎地の自治体では、配管の修繕や交換を続ける体力が薄れ、方式転換を検討する動きも出ている。
支援の狙いは「安くする」だけではない。長距離の管路が減れば、損傷箇所の特定や復旧の範囲が小さくなる可能性があり、災害時の立て直し方も変わり得る。一方で設備が点在すると、点検や水質管理の手間は分散する。誰が日常の運転を担い、異常時にどう応援を入れるかまで含め、地域の運用設計が問われる。
下水処理も視野に、法改正へ踏み込む構え
政府は下水処理でも同様の取り組みを進めやすくするため、年明けの通常国会（2026年の会期）で関連法の改正を目指す。補助金で設備導入を促すだけでなく、制度面を整えて「小さく分けて回す」仕組みを標準の選択肢にしていく構図だ。上下水道は生活インフラとして一体で語られやすく、制度の整備は自治体の判断材料を増やす。
背景には、上水道の所管が2024年4月に国土交通省と環境省へ移り、老朽化対策や災害対応を含めた立て直しが急務になっている事情もある。分散型は「万能の代替」ではなく、地形や水源、集落の規模で向き不向きが出る。だからこそ今回の支援は、自治体が大規模更新一択から離れ、将来の人口と財政に合わせて水の形を選び直す試金石になりそうだ。
