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独軍宇宙司令部のミヒャエル・トラウト司令官は2日、ロシアと中国による軌道上の脅威が増しているとして、総額350億ユーロ規模の軍事宇宙支出計画の下で、偵察衛星や宇宙飛行機、攻撃用レーザーまで幅広い投資を検討しているとシンガポール・エアショーに先立つ現地イベントで明らかにした。
宇宙支出350億ユーロ 偵察・防護から攻勢手段まで
ロイターによると、検討対象には情報収集用の衛星群に加え、宇宙空間での行動範囲を広げる宇宙飛行機、さらにはレーザーといった攻撃的な手段も含まれる。目的は、衛星が支える軍の通信・偵察能力を、妨害や攻撃から守る抑止力を高める点にある。
この枠組みは、昨年9月にボリス・ピストリウス国防相が「2030年までに宇宙関連の防衛投資を強化する」と示した方針とも重なる。Defense Newsは、衛星ネットワークが現代社会の弱点になり得るとして、危機時に「見えなくなる」事態を避ける狙いがあると伝えている。
独軍の宇宙司令部は2021年に発足した。投資の増額は、宇宙を「支援領域」から「争点領域」へと位置づけ直す動きでもある。
SATCOMステージ4構想 米SDA型の低軌道網
中核に据えるのが「SATCOMステージ4」だ。ロイターによれば、暗号化された軍事衛星群を今後数年で構築し、100機超の衛星でネットワーク化する。狙いは、通信を途切れにくくし、任務遂行の前提となる指揮統制を安定させることだ。
設計思想は、米国防総省傘下の米宇宙開発局が低軌道衛星で通信とミサイル追跡を進めるモデルをなぞる。トラウト司令官は、調達ではドイツ国内および欧州のサプライヤーを優先する考えも示した。ロイターは関連して、ラインメタルが衛星メーカーOHBと軍事衛星案件で共同入札を協議しているとも報じている。
宇宙の軍事利用は、衛星を増やすだけでは完結しない。低軌道の分散型ネットワークは打たれ強さを上げる一方、対抗措置の連鎖を招きやすい。通信・監視・妨害の境目をどう管理し、同盟調整と産業基盤を両立させるかが、欧州の安全保障の新しい焦点となる。
