ドイツで米F-35追加導入議論、仏独西次世代機FCAS停滞で欧州防衛協力揺らぐ

独、米F-35追加導入検討 仏独共同の次世代戦闘機FCASは停滞

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欧州の防衛装備の共同開発が揺らぐなか、ドイツで米国製ステルス戦闘機F-35の追加導入を巡る議論が浮上した。仏独西で進める次世代戦闘機FCASが停滞し、空軍の更新計画が読みにくくなる中、米軍事技術への依存が深まる展開になりかねない。

F-35追加導入論 空軍戦力の穴埋め

Investing.comは19日、ドイツ政府内でF-35を追加発注する可能性が話題になっていると報じた。既存の発注分に上乗せして35機超を検討する案が取り沙汰され、実現すれば保有規模が大きく膨らむ。1機あたりの価格は8,000万ドル超とされ、財政負担も小さくない。

一方で、Aviacionlineによると、政府報道官は同日、追加調達について「計画も決定もない」と述べ、現時点での正式な方針決定を否定した。ロッキード・マーチンも、当面はドイツ向けの既存契約の履行に注力しているとの見解が紹介されている。

ドイツは2022年にF-35を選定し、老朽化したトーネードの後継として更新を進めてきた。核共有の任務を含む運用を念頭に置いた選択で、納入は今年から始まる見通しとされる。

FCAS迷走 仏独の要件差と主導権争い

追加導入論が出る背景には、FCASの先行き不透明感がある。AeroTIMEの報道では、独首相フリードリヒ・メルツと仏大統領エマニュエル・マクロンが、同計画の判断を年内に行う考えを示したとされる。計画全体の費用は累計で1,000億ユーロ規模とも見積もられ、政治判断の遅れはコスト増につながりやすい。

FCASは第6世代の戦闘機を中核に、無人機やネットワーク化された戦闘システムまで含む構想だ。ただ、機体要件の優先順位や産業分担を巡り、仏側のダッソーと独側のエアバスを軸に調整が難航してきたとされる。仏側が核抑止や空母運用も意識する一方、独側は別の作戦要件を重視し、同じ「次世代機」でも求める姿がずれやすい。

短期の戦力整備を米国製で補う流れが強まれば、相互運用性は高まるが、欧州が掲げてきた装備の自立性は薄れる。共同開発がまとまらない限り、各国は既製品の追加購入と国内産業の維持の両立を迫られ、調達の優先順位が政権の防衛戦略そのものを映す形になっていく。

参考・出典

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