露安保副議長メドベージェフ氏、デンマーク領グリーンランド編入を示唆

メドベージェフ氏が挑発、米動かねばグリーンランド住民はロシア選択も

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米国がデンマーク自治領グリーンランドの「領有・取得」を再び口にする中、ロシアのメドベージェフ安全保障会議副議長(前大統領)が、米側が迅速に動かなければ住民がロシア編入を選ぶ可能性があると示唆した。未確認情報に言及した挑発的な発言で、北極圏をめぐる言説戦の温度が上がっている。

グリーンランド取得論の再燃 同盟関係にも緊張

ロイターによると、メドベージェフ氏はインタファクス通信の報道を通じ、数日内に住民投票が行われ、人口約5万5千人のグリーンランド人がロシアへの併合に投票するかもしれないと述べた。米国旗に新たな星が増えることはない、という趣旨の言い回しも交え、米側の動きを皮肉った形だ。

背景には、トランプ米大統領がグリーンランドの戦略的重要性を繰り返し強調し、米国の支配下に置く必要があるとの主張を再燃させている状況がある。英ガーディアンは、デンマークとグリーンランド側が受け入れ不能との立場を鮮明にし、防衛面でもNATO内の調整課題が浮上していると伝えた。つまり、当事者の意思に加え、同盟国間の結束そのものが試される争点に変質しつつある。

メドベージェフ発言の狙い 北極圏の主導権争いが増幅

今回の「住民投票」言及は、根拠が確認されていない情報をあえて持ち出し、米国の取得論を相対化する政治的メッセージとみられる。Channel NewsAsiaも、発言がインタファクス経由で報じられた点を紹介しており、事実の提示というより、議題設定を狙う性格が強い。

北極圏では、航路・資源・安全保障をめぐる競争が気候変動とともに加速してきた一方、ロシアのウクライナ侵攻以降、協調の枠組みは毀損したままだとロイターは指摘する。直接の当事者ではないものの、資源調達や海運、衛星・通信などのサプライチェーンの一翼を担う日本にとっても、北極圏のルールと緊張の行方は市場と安全保障の両面で波及し得るため、米欧露の言説が実務協議にどう影響するかが当面の焦点となる。

参考・出典

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