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ispaceは2026年10月6日(現地時間)、トルコ・アンタルヤで開催中の第77回国際宇宙会議(IAC)で、欧州企業3社と計2件の覚書を締結した。ArianeGroupとは月着陸船「ULTRA」を含む宇宙機の開発・生産、Leonardo・Telespazioとは月面や月周回軌道における通信・測位サービスと輸送について、協力拡大を検討する。
着陸船の安定生産へ、既存協力を拡大
ArianeGroupとの覚書には、ispaceの欧州法人と米国法人も共同署名者として参加した。協力対象はULTRAを含む現在および将来の宇宙機で、着陸船の安定生産と継続的な打ち上げを支える長期商業契約も検討する。生産・供給に要する期間の短縮、信頼性と品質の向上を目指す。
ULTRAでは既に具体的な協力が進んでいる。ispaceはArianeGroupのパルススラスターと、姿勢制御システム(RCS)用のスラスターハードウェアを採用。同社は機体の組立・統合・試験(AIT)サービスも受注している。
両社はミッション1でも推進系部品とAITで協力し、AITはドイツのランポルツハウゼン施設で実施された。今回の覚書を通じ、既存の協力関係を将来の宇宙機やミッション、長期的な生産体制へ広げる方針だ。
月面・月周回軌道の通信・測位サービスを検討
ispaceとその欧州法人がLeonardo・Telespazioと締結した覚書は、月の通信・測位・航法・調時サービスと月輸送を対象とする。2025年にispaceとTelespazioが締結した意向表明書を発展させ、月面と月周回軌道での通信範囲の拡大を目指す。
測位・航法機能の拡充、データ容量の増強、将来ミッションにおける障害などへの対応力向上も検討する。技術・運用面では、システム間の相互運用性、ユーザーアクセス、サービス提供、端末、宇宙側と地上側の設備を協業対象に含める。Leonardoの宇宙ロボティクスや宇宙探査向けAI技術の活用も検討する。
協業を具体化する最初の候補が、Telespazio主導で進める欧州宇宙機関(ESA)の月通信・測位インフラ計画「Moonlight」だ。ispaceの軌道間輸送機(OTV)を使い、Moonlight衛星を月周回軌道へ輸送する可能性も検討する。衛星輸送の正式な受注や実施は、現時点で決定していない。
参考・出典
- ispace and ArianeGroup Sign Agreement for Strategic Collaboration to Advance Lunar Spacecraft Development
- ispace, Leonardo and Telespazio Sign Memorandum of Understanding to Collaborate on Lunar Exploration
- ispace、伊TelespazioおよびLeonardoと月探査分野における協業に向けた覚書を締結
- ArianeGroup baut Aktivitäten im Bereich Orbitalantriebe mit Vereinbarungen über Mond-Lander und eine neue Antriebsplattform aus
