外務省アジア大洋州局長・金井正彰 中国・北京到着、対話窓口は維持、撤回には応じず

外務省アジア大洋州局長、北京到着、対話窓口は維持、撤回には応じず

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外務省の金井正彰アジア大洋州局長が2025年11月17日、中国・北京に到着した。台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁に中国が強く反発し、双方の言葉が次第に激しくなる中での派遣である。改善の兆しを見せていた日中関係をこれ以上冷え込ませないよう、政府は対話の窓口を保ちながらも、首相発言の撤回には応じないという難しいかじ取りを迫られている。

高市政権、局長派遣で日中対話の糸口を模索

金井局長は17日午後、北京首都国際空港に姿を見せた。台湾有事を巡る首相答弁に対し、中国側が抗議を繰り返し、在外公館ルートの応酬も強まる中での訪中である。外務省アジア大洋州局は中国や韓国、台湾を担当する中枢部署であり、そのトップの派遣は、高市政権が危機の拡大を避けつつ冷静な対話の糸口を探ろうとしていることを示している。

日本政府内では、双方の言葉の応酬がエスカレートすれば、ようやく持ち直しつつあった日中関係が再び急速に冷え込むとの懸念が強まっている。今月上旬には日本産水産物の対中輸出が再開し、実務レベルでは関係改善の動きも見え始めていた。その流れを断ち切らないためにも、局長級協議で温度を下げ、政治レベルの緊張を支える狙いがあるとみられる。

強い言葉と静かな打開策、二つのメッセージを使い分け

一方で、高市政権は国内向けには強い姿勢を崩していない。木原稔官房長官は17日の記者会見で、中国政府が日本への渡航を控え、留学も慎重に計画するよう自国民に呼び掛けたことを「人的交流を萎縮させるかのような発表だ」と批判し、「適切な対応を強く求めた」と述べた。経済や観光への影響を懸念し、中国側の動きを牽制する狙いがある。

ただ、水面下では別のトーンも聞こえる。日本政府高官は「現状は過熱気味だ。ボルテージを抑えなければいけない」と語り、金井局長の訪中が緊張緩和のメッセージでもあると説明する。今月5日には名古屋で日中の局長級協議が行われており、顔を合わせたばかりの相手と北京で再び向き合う形になる。継続的な対話のチャンネルを保ち、関係悪化の歯止めにしたい思惑がにじむ。

激しい応酬と長期化リスク、日中関係に突きつけられた課題

しかし、妥協の道筋はまだ見えない。中国当局は首相答弁の撤回を繰り返し求めているが、首相周辺は応じる考えはないと明言している。薛剣・駐大阪中国総領事がSNSに「汚い首は斬ってやるしかない」と書き込んだことに対しては、与野党を問わず批判が広がり、日本側が譲歩すれば「弱腰だ」との世論が噴き出しかねない。国内政治の力学が、外交的な柔軟性を狭めている面もある。

日本政府内では、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡る対立が長く尾を引いた経験が共有されている。今回も「きょう、あすで事態は動かない」との見方が支配的で、数週間から数か月に及ぶ緊張の持久戦を覚悟する声が多い。北京で予定されていた日中フォーラムが延期されるなど、交流行事への影響も出始めており、足元の往来やビジネスの場でじわりと温度差が広がりつつある。

参考・出典

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