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人身取引事件が相次ぎ、被害の低年齢化も現実味を帯びる中、政府は2026年1月16日、首相官邸で人身取引対策推進会議を開いた。木原稔官房長官は、重大な人権侵害で国際問題でもあるとの認識を示し、対策強化へ今夏をめどに政府の行動計画を改定するよう各府省庁に指示した。
行動計画の改定指示 事件の続発が突きつける課題
会議では、被害者数が増加傾向にあることや、社会の注目を集める事件が発生していることを踏まえ、手口の巧妙化を含めた実態把握を進める必要性が共有された。木原氏は、各省庁が縦割りで個別対応するだけでは限界があるという問題意識を前面に出し、政府一体での総合対策を求めた形だ。つまり、捜査・入管・福祉・外交が絡む複合犯罪として、運用面の穴を洗い出す段階に入ったといえる。
具体例として念頭に置かれたのが、タイ国籍の少女が東京都内の個室マッサージ店で違法に働かされた事件だ。テレビ朝日は、少女を店に紹介した疑いなどで関係者が逮捕された経緯や、ブローカー役とみられる人物の逮捕など捜査の広がりを報じた。同様にTBSは、母親が人身取引容疑で捜査対象となった点などを伝えている。被害が家庭内の困窮や借金と結びつき、国境を越えて連鎖する構図が浮かび、国内の風俗・労働現場の監視だけでは抑え切れないことが露呈した。
省庁横断の総点検へ 捜査と支援の両輪が焦点
政府の対策は「人身取引対策行動計画2022」を軸に進められてきたが、被害の表面化が進むほど、計画の実効性が問われる局面に入る。法務省は人身取引を性的搾取や労働の強要などを伴う重大な人権侵害と位置づけ、関係省庁が連携して防止・摘発・被害者保護を進めるとしている。今後の改定作業では、紹介業者やSNS等の勧誘経路、在留資格や就労の隙間、違法店舗の資金・人材の流れといった「つながり」を前提に、点ではなく線で対策を組み直すことが焦点になる。
改定時期を「今夏」と区切ったことは、取りまとめを先送りしない意思表示でもある一方、短期間で成果指標まで設計できるかが試金石となる。捜査の強化だけを前に出せば被害者が表に出にくくなり、保護・通報体制だけでは加害側のビジネスモデルが温存される懸念が残る。国際的には各国が人身取引対策の履行状況を注視しており、国内での摘発と被害者支援、さらに関係国との協力を一体で進められるかが、日本の制度運用の信頼性を左右しそうだ。
