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ヨルダンは2026年10月27日、前夜にシリア南部で実施した空爆について、過激派組織「イスラム国」(IS)の要員20人超に損害を与えたと発表した。シリア側は子ども3人を含む民間人7人の死亡を報告。事前調整の有無を巡って説明が食い違うなか、両国は作戦の経緯と影響を調べる共同安全保障委員会の設置に合意した。
教会襲撃事件を受けた空爆と民間人被害
空爆は10月26日夜(現地時間)に実施された。ヨルダン南部カラクでは23日、ギリシャ正教会での葬儀中に銃撃事件が発生し、9人が死亡した。ヨルダン軍は、容疑者と関連があると判断したシリア側の武装勢力の拠点を攻撃したと説明している。ただし、容疑者とISとの組織的な関係は独立確認されていない。
シリア国営SANAが伝えた27日時点の保健当局の発表によると、空爆により子ども3人と女性1人を含む民間人7人が死亡し、3人が負傷した。ヨルダンのモマニ政府報道官は、民間人被害への遺憾を表明した。
ヨルダン側の戦果は初期評価に基づく。国営ペトラ通信によると、モマニ報道官はIS側に20人超と推定される人的損失が出たほか、大規模な武器貯蔵施設を破壊したと述べた。ロイターは20人超を殺害したとのヨルダン側の説明を伝えたが、死亡人数は独立確認されていない。シリア側が報告した民間人7人との重複や包含関係も明らかではない。
作戦の目的について、サファディ外相は、現場情報に基づいてヨルダンへの差し迫った脅威や攻撃を阻止するためだったと説明した。モマニ報道官は、民間人がいるとの情報があった場所への攻撃を控えたと述べている。
事前調整を巡る対立と共同委員会の設置
空爆前の両国間の調整については、説明が食い違う。ロイターによると、ヨルダン軍はシリア側と調整したと説明した一方、シリア政府は事前調整や通知がなかったとして空爆を主権侵害だと非難した。
SANAが10月28日に公表した両国外務省の共同声明によると、シリアのシャイバニ外相とヨルダンのサファディ外相は電話で協議し、共同安全保障委員会の設置に合意した。
委員会は最近の軍事作戦の詳細と影響を調べ、テロの脅威に対応する現場・情報面の調整機構の整備を担う。両国はシリアの主権と民間人の生命を守りながら、安全保障協力を強化する方針だ。現時点で確認できるのは設置への合意であり、委員会による調査結果は公表されていない。
参考・出典
- Jordan Reaffirms Deep Institutional Security Coordination with Syria Against Shared Threats
- FM, Syrian counterpart discuss border security and recent airstrikes in phone call
- Syria, Jordan reaffirm close ties, discuss aftermath of Jordanian airstrikes
- Seven killed, including three children, in Jordanian airstrikes in Daraa
- Syrian government issues official statement on Jordanian airstrikes in southern Syria
- Jordan says it killed more than 20 Islamic State militants in airstrikes on Syria
- Jordan and Syria form a joint probe after Jordanian strikes targeting IS kill civilians in Syria
- Jordanian airstrikes on Daraa and Al-Suwaidaa | Seven civilians confirmed dead, including three children
