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人手で基地局の細かな設定を追い込むやり方は、5Gの普及とトラフィックの偏りで限界が見え始めている。KDDIとKDDI総合研究所は2月18日、基地局の動作に影響する多様なパラメーター設定を、複数のAIが協力して自律的に最適化する技術を、宮城県と愛知県の全域に相当する約1.2万セル分のエリアへ導入した。
分散強化学習でエリア最適化
今回の仕組みは、基地局ごとに推論役のAIを多数並列で動かし、学習役のAIが各基地局から「設定と品質の関係」を経験として集め、共通する知識を抽出して全体へ共有する設計だ。KDDIは分散強化学習に基づく手法だとしている。
従来は、アンテナの放射方向や強度、トラフィック処理の方法などを人が調整してきた。一方、集中型のAIモデルでは対象局が増えるほどモデルが膨らみ、適用範囲が限られる課題があったという。今回の分散型は、広いエリアへ展開しやすい点を前面に出す。
学習データの伝送では、学習に有効なデータだけを選別して送る独自技術も組み合わせた。通信量を抑えつつ学習効率を上げる狙いで、特許出願中だとしている。
通信品質25%改善と全国展開計画
先行導入エリアでは、混雑などで低速通信が起きやすい場所が導入前より25%改善したとKDDIは説明する。低速地点は、同社基準で5Mbps未満の割合が10%を超える通信エリアとしている。
運用面では、最適化に要する作業期間を95%以上短縮できる見込みだ。例として全国10万セルを最適化する場合、手作業なら5人で約2年3カ月かかるところを、人員を増やさず1カ月未満にできるとしている。技術は「AI for Network」の取り組みとして、26年度中に全国の基地局へ順次導入する計画で、3月のMWC26 Barcelonaでも関連展示を予定する。
基地局の自律最適化が本格化すると、通信品質の改善速度は上がる一方、現場は「AIが出した設定をどう監督し、いつ止めるか」という運用設計を求められる。全国展開の成否は、学習の速さだけでなく、異常時のフェイルセーフ、説明可能性、セキュリティーを含む統制をどこまで作り込めるかで決まる。
