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韓国軍は12月9日午前、中国とロシアの軍用機計9機が韓国の防空識別圏「KADIZ」に入ったとして、空軍戦闘機を緊急発進させた。航空機はおよそ1時間後に圏外へ出ており、韓国側は領空の侵犯はなかったと説明している。
防空識別圏で続いた「にらみ合い」
合同参謀本部によると、午前10時ごろに中国軍機2機とロシア軍機7機が東部と南部の公海上空から相次いでKADIZに進入した。爆撃機と戦闘機が含まれ、ゾーン内に断続的に出入りしながら約1時間滞在したあと、いずれも外側の空域へ抜けたという。
韓国軍は事前のレーダー探知で編隊を把握していたとして、状況に備えるため空軍戦闘機を多数発進させ、一定距離を保ちながら追尾したと説明する。KADIZは領空とは異なり、他国機に身元の通報や飛行計画の提出を求めるため韓国が独自に設定した広い監視線で、侵入自体がただちに国際法違反になるわけではない。
合同参謀本部は、今回の飛行は韓国の領海・領空の境界線から外れた国際空域で行われたと強調し、市民生活への直接の影響はなかったと説明した。ただし、軍用機同士の距離が急速に縮まれば、わずかな操作ミスでも重大事故につながりかねないとして、監視と即応態勢を維持する方針だ。
常態化する中露の共同飛行、緊張はじわり
中国とロシアの軍用機がKADIZに姿を見せるのは今回が初めてではない。韓国軍によれば、両国は2019年以降、朝鮮半島周辺での共同訓練の一環として年に1~2回程度、事前通告なしに同様の飛行を繰り返している。24年11月には、中露あわせて11機がKADIZに入り、今回と同様に約1時間にわたり出入りを繰り返した。
こうした飛行は、東シナ海から日本海にかけた広い海域で行われることが多く、軍事同盟を深める中露が存在感を示すデモンストレーションだとの見方もある。一方で、韓国軍は毎回戦闘機を発進させて対応しており、レーダー照射や接近の度合いしだいでは偶発的な衝突リスクが高まる。日本周辺でも同種の活動が続くなか、防空識別圏という「グレーゾーン」での駆け引きが、北東アジアの新たな不安定要因になりつつある。
参考・出典
- 9 Chinese, Russian military aircraft briefly enter Korea's air defense zone: JCS – The Korea Times
- South Korea scrambles fighter jets as Chinese, Russian warplanes enter air defence zone
- National News Agency – Chinese, Russian military planes breach South Korea’s air defense zone
- South Korea scrambles jets as China, Russia warplanes fly over Sea of Japan
- Chinese, Russian military jets entered air defense zone without notice: South Korea
