総務省の履歴保存要請に 米SNS Xが応じず、発信者特定に影響

X、誹謗中傷対策に応じず 総務省の通信履歴保存要請を拒否

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インターネット上の誹謗中傷対策を巡り、総務省が関連事業者に通信履歴を一定期間残すよう求めたのに対し、Xが応じていないことが2026年3月24日、明らかになった。朝日新聞が伝えていた総務省の方針では、保存期間の目安は少なくとも3〜6カ月程度で、匿名投稿の発信者特定を進めやすくする狙いがある。

通信履歴3〜6カ月保存要請 発信者特定の空白埋め

誹謗中傷の被害者が投稿者を突き止めるには、SNS側が持つ投稿時の情報と、接続事業者が持つ通信記録を照合する手続きが欠かせない。ただ、保存期間が短いと、裁判所の手続きや照会が進む前に記録が消え、請求が行き詰まるケースが指摘されてきた。総務省はこうした事情を踏まえ、電気通信事業の個人情報保護ガイドラインの解説で保存の目安を示す運用に踏み切っていた。

今回明らかになったXの拒否は、この運用の実効性に限界があることを示した。総務省の要請は法令で一律に保存を義務づける仕組みではなく、事業者の協力に依存する面が大きい。被害救済を重視する立場からは、主要SNSの一角が応じないことで、投稿の削除や発信者情報の開示を求める利用者への影響が避けられないとの見方が出そうだ。

情プラ法施行後も残る課題 削除対応と記録保存は別論点

総務省は2025年、情報流通プラットフォーム対処法の施行に合わせ、大規模SNSに対して削除対応の迅速化や運用の透明化も求めてきた。ITmedia NEWSによると、XやMetaなどは同法の対象事業者に指定され、被害申告への対応体制整備が進んでいる。一方で、投稿の扱いを判断する仕組みと、後から発信者を特定するための記録保存は別の論点であり、後者では足並みの乱れが残った格好である。

誹謗中傷対策は、表現の自由や利用者のプライバシーと、被害者救済の実効性をどう両立させるかが難しい。今回の件で、行政指針だけで大手海外事業者の対応をそろえる難しさが改めて浮かんだ。今後は、保存要請の位置づけをどう強めるかも含め、制度面の詰めが問われる局面になりそうだ。

参考・出典

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