救急治療2度と家族が証言　イラン当局拘束のモハンマディ氏に暴行疑惑

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

2025.12.15

本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]

2023年ノーベル平和賞のイラン人女性人権活動家ナルゲス・モハンマディ氏が、2025年12月12日に治安部隊に拘束された際に殴打され、救急外来で2度の治療を受けたという。家族が12月15日、支援組織ナルゲス財団に伝えた。拘束の是非だけでなく、被拘束者の医療アクセスそのものが争点になりつつある。

治療に運ばれる拘束、健康問題が再び焦点に

家族の説明では、モハンマディ氏は拘束時に強い暴力を受け、病院の緊急治療室に搬送された。Reutersは、同氏が弁護団を通じて、治安部隊の行為について法的な申し立てを求めていると報じた。拘束の直後に治療が必要になった事実は、収監や移送の運用が安全確保と両立しているのかを突きつける。

モハンマディ氏は医療上の理由で2024年12月に収監先から外に出ていたとされる。医療休暇は、治療を優先するために一時的に拘束を緩める措置だが、当局の判断で再拘束に転じ得る不安定さも抱える。暴力の訴えが事実なら、医療面の脆弱さが、そのまま身柄のコントロール手段に変質しかねない。

追悼の場が摘発対象に、残る説明責任

今回の拘束は、弁護士ホスロウ・アリコルディ氏の不審死をめぐる批判の後に起きた。各紙の報道では、モハンマディ氏は北東部マシュハドで追悼の集まりに参加し、その場で治安当局が複数の参加者を拘束したとされる。追悼という公共空間が、抗議や政治的意思表示と同一視されるなら、社会の息継ぎ場所はさらに狭まる。

ノルウェー・ノーベル委員会は12日付の声明で、拘束を非難し、所在の明確化と無条件の解放を求めた。国境なき記者団や在外の人権団体も同様に懸念を示している。いま問われるのは、当局が医療対応と身柄拘束の根拠をどこまで説明するのか、そして追悼の場に集まった人々を「危険」とみなす線引きをどう正当化するのかだ。

治療に運ばれる拘束、健康問題が再び焦点に

追悼の場が摘発対象に、残る説明責任

参考・出典