南アフリカ・ヨハネスブルク G20草案、重要鉱物を保護へ 米大統領席は空席

G20草案に重要鉱物保護策 中国の規制念頭に新方針

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ヨハネスブルクの会場で各国の担当者が草案の紙束を行き交う一方、米国の首脳席は空いたままだった。今週末のG20サミットに向けてまとめられた文書には、ミサイルからスマートフォンまで支える重要鉱物を、一方的な輸出規制から守るという新たな方針が盛り込まれた。名指しは避けつつも、中国がトランプ米大統領の貿易戦争のさなかに打ち出した大規模な輸出管理を念頭に置いた内容であることは明らかだ。

重要鉱物めぐるG20の新たな合意文言

ブルームバーグが入手した草案によると、G20は重要鉱物のバリューチェーンを「地政学的な緊張、WTO(世界貿易機関)規則に反する一方的措置、パンデミックや自然災害による混乱」に耐えられるよう強化することを掲げた。WTOは各国間のモノやサービスの貿易ルールを定める機関であり、その規則に反する輸出規制を牽制する狙いがにじむ。また、重要鉱物を「繁栄と持続可能な開発の原動力」と位置づける自発的かつ拘束力のない指針も示され、昨年のブラジル・サミットでの簡単な言及から一歩踏み込んだ形となった。

背景には、中国が今年、レアアースなど戦略的金属への輸出を許可制に切り替え、世界の供給を絞った動きがある。これらの鉱物は兵器と民生機器の両方に使われる「デュアルユース」品目であり、規制がWTO規則に違反するかどうかは判断が分かれているが、各国の警戒は強い。トランプ大統領は先月、中国の習近平国家主席との「休戦」により、米国だけでなく「世界が」重要鉱物へのアクセスを取り戻したと強調したが、他のG20メンバーは特定国への過度な依存を減らす道筋を探ろうとしている。

南ア主導サミットと揺らぐG20の「総意」

今回のサミットには習近平氏が出席せず、代わりに李強首相がヨハネスブルクに向かう。議長国の南アフリカは、豊富な鉱物資源を持つアフリカの立場を強めようと、探鉱資金の拡充や産地での付加価値化を進める構想を温めてきたと専門家は指摘する。インド議長年のG20では「信頼できる持続可能なサプライチェーン」など4つの原則が示されており、南アは今回の草案でそれを具体化し、資源国が採掘だけでなく加工や技術移転にも関与できる秩序づくりを視野に入れているとみられる。

一方、米国はサミット自体をボイコットし、南ア政府に対し共同声明を出さないよう書簡で求めた。「米国の同意なしにG20の総意として文書を発出することに反対する」と明記された書簡は、合意文書をG20全体の立場として扱うことに強い異議を唱える内容だ。議長国が主導してまとめた草案には、ウクライナ侵攻への言及や重要鉱物をめぐる文言が盛り込まれているが、最大級の経済大国が席を空けたまま、どこまで「共通の声」として響くのかは不透明である。静まり返った米国席と、中国首脳の不在が続く会場で、各国がサプライチェーンの安定を語る光景は、分断の時代になお共有せざるを得ない課題の重さを静かに映し出している。

参考・出典

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