タイ軍、タイ・カンボジア国境でカンボジア軍排除作戦 民間2人死亡、死者6人に

タイ軍が国境で排除作戦 カンボジア軍との衝突が拡大

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タイ軍は12月9日、カンボジアとの国境沿いで新たな衝突が拡大する中、タイ領内に入ったカンボジア軍部隊を排除する作戦を進めていると明らかにした。カンボジア国防省によれば、8日夜から9日朝にかけた砲撃などで民間人2人が死亡し、自国側の死者は少なくとも6人に増えた。停戦が揺らぐ国境では、砲撃音を避けて逃げる住民の列が途切れない。

砲撃と避難が続く国境住民の現実

タイ海軍は9日朝の声明で、カンボジア軍が東部トラート県の沿岸部でタイ領内に侵入したとし、排除に向けた軍事作戦を開始したと発表した。ロイター通信によれば、国境地帯ではタイ側だけで約43万8000人が避難を命じられ、多くが学校や体育館に身を寄せている。漁や農作業で国境に生活の基盤を置く住民ほど、突然の移動を強いられている。

一方のカンボジア国防省は、8日夜から9日朝にかけた砲撃や銃撃で民間人2人が新たに死亡し、これまでの死者は6人になったと明らかにした。英紙ガーディアンなどは、村の住宅や市場が攻撃に巻き込まれたと伝えており、国境近くの住民の多くが親族宅や寺院に避難していると報じている。生活の場と戦闘の線引きが、日に日にあいまいになっている。

タイ側では、これまでの戦闘で兵士1人が死亡し、十数人が負傷したとされる。今回の衝突は、7月に5日間続いた激しい戦闘以来、最も大きな規模とみられ、周辺では学校閉鎖や交通規制が繰り返されている。避難先から職場や農地に通うことも難しくなり、紛争の長期化が家計への打撃としてじわじわ現れ始めている。

停戦合意が揺らぐ中で問われる外交と自制

今回の衝突は、7月に米国のトランプ前大統領の仲介で結ばれた停戦合意が事実上機能しなくなったことを浮き彫りにしている。タイ国防相は8日の声明で、カンボジア側が地雷禁止条約に反する地雷使用や重火器による攻撃を続けていると非難し、「自国領土と国民を守るための自衛措置だ」と正当性を強調した。カンボジア側は逆に、タイ軍の空爆こそ停戦違反だと主張している。

国連のグテーレス事務総長は8日付の声明で、両国による空爆や重火器の動員に強い懸念を示し、民間人の保護と停戦合意への復帰を求めた。マレーシアのアンワル首相やASEAN各国も相次いで自制を促し、既存の協議メカニズムを活用した対話を呼びかけている。だが、互いに「先に撃ったのは相手だ」と主張する構図は崩れておらず、外交的出口は見えにくい。

タイとカンボジアの国境紛争は、フランス植民地期の地図に基づく境界線の解釈を巡り、長年くすぶってきた。両国は近年、地雷除去や共同パトロールなど緊張緩和の試みも進めてきたが、今回のような衝突が起きるたびに信頼は後退する。軍事的な排除作戦が続く一方で、国境線をどう守るかと同じ重さで、その線上に暮らす人びとをどう守るかが問われている。

参考・出典

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