トランプ政権、イランへ衛星通信網「Starlink」端末約6000台極秘送付

イラン反体制派へ「Starlink」極秘提供、米政府 ネット遮断対抗

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今年1月の反政府デモ後、当局がネット接続を絞ったイランで、衛星通信が市民の「抜け道」になっていた。ウォール・ストリート・ジャーナルは2月12日、米トランプ政権が反体制派の連絡手段を確保する狙いで、衛星通信網「Starlink」の端末約6000台を極秘に送り込んだと報じた。

Starlink端末 6000台供与の実像

報道によると、端末は米国務省が調達した。国務省は近月、少なくとも約7000台を購入し、その多くは1月に手当てしたという。イラン当局が大規模な通信規制を敷いた局面で、反体制派がオンラインで活動を続けられるようにするのが狙いとされる。

また、米政府がイランに向けて端末を直接送り込むのは初めてだと伝えられた。購入資金の一部は、イラン向けの別の「ネット自由化」支援策から振り替えたという。トランプ大統領は搬入を把握していたものの、最終判断を誰が下したかは明確でないとしている。

StarlinkはSpaceXが運用する低軌道衛星の通信サービスで、地上回線を通さずに接続できる。インフラ側を押さえる当局にとっては監視や遮断が難しく、抗議活動や紛争地での通信を支える手段として注目されてきた。

強まる取り締まり 米・イラン関係への波紋

一方、イランでは端末の所持自体が違法とされ、摘発や没収の動きも続く。近年は密輸品が流通し、当局が屋上のアンテナを探す事例も報じられている。今回の供与が事実なら、利用者側のリスクは一段と高まる。

米政府は、デモへの関与を否定してきた。だが、通信手段の提供は、反体制派への「水面下の後押し」と受け取られやすい。核開発をめぐる協議や制裁を含む米・イランの駆け引きに、情報戦の要素が重なった格好だ。

国家がネット遮断で世論を抑えようとするとき、外部の通信支援は市民の安全と政権の統治を同時に揺さぶる。支援を続けるなら、端末利用者の保護策と、米・イラン双方の偶発的な衝突を避ける管理が欠かせない。通信をめぐる主導権争いは、外交交渉の硬直を早める可能性がある。

参考・出典

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