米国の対イラン追加攻撃が焦点、露大統領府が核協議を公表

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2025.12.31

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米国がイランへの追加攻撃に踏み込むかどうかが中東情勢の新たな焦点になっている。ロシア大統領府は2025年12月30日、プーチン大統領がイランのペゼシュキアン大統領と電話会談し、イランの核計画を協議したと発表した。前日の29日にはトランプ米大統領が、イランが弾道ミサイルや核兵器の開発を続けるなら大規模攻撃を支持し得ると示唆しており、対話と威嚇が交錯する局面に入った。

米国の「再攻撃」示唆がもたらす緊張

トランプ氏の発言は、イスラエルのネタニヤフ首相との会談後に出た。ロイターによると、トランプ氏は、イランが兵器開発計画を再建しようとしているとの認識を示し、米国として新たな大規模攻撃を支持する可能性に触れた。米国が同盟国の軍事行動を後押しすれば、抑止よりも先に「先制の連鎖」が起きやすくなる。現場でいえば、湾岸の商船保険や航空路の判断が揺れ、企業は安全コストの積み増しを迫られる。

一方で、イランは核兵器開発を否定している。AP通信は12月30日、ペゼシュキアン氏が、いかなる攻撃にも厳しい対応を取る考えを示したと伝えた。核計画の実態をめぐっては、施設復旧の動きなどの情報が断片的に出回りやすく、政治判断が「推測」に引きずられる危うさがある。軍事圧力を強めるほど、交渉窓口を閉じてしまうとの懸念も残る。

ロシアは「対話」を掲げつつ、関係維持を急ぐ

ロシア側は、緊張を高める行動を控えるよう求める姿勢を前面に出す。ロイターによると、ペスコフ大統領報道官は、地域の緊張を高める行動は避け、何よりイランとの対話が必要だとの考えを示した。プーチン氏とペゼシュキアン氏の電話協議も、その延長線上にある。核問題に加え、エネルギーや輸送など幅広い協力が議題になり得る以上、ロシアにとっては「沈静化」と「結びつき維持」を同時に進める局面だ。

ただ、ロシアはイランとだけ向き合っているわけではない。ロイターは2025年6月、プーチン氏がネタニヤフ氏との電話会談で、イランの核問題は外交で解決すべきだと伝えたとも報じている。論点を整理すると、ロシアは軍事エスカレーションを避けたい一方で、米国とイスラエルが圧力を強めるほど「仲介役」としての存在感を示す余地も生まれる。対話の入口を確保できるかは、威嚇の応酬が先に臨界点に達しないかどうかにかかっている。

米国の「再攻撃」示唆がもたらす緊張

ロシアは「対話」を掲げつつ、関係維持を急ぐ

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