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日米関税交渉で合意した総額5500億ドル(約85兆円)規模の対米投融資を巡り、「第1号案件」の輪郭が固まりつつある。人工ダイヤモンドの米国内生産が有力候補に浮上し、発電・送配電など電力関連も同時に俎上に載る。3月下旬をめどに検討している高市早苗首相の訪米時発表が念頭にある一方、案件のまとまり次第では前倒しの可能性も取り沙汰されている。
経済安保を支える素材 人工ダイヤの国内生産を米国で後押し
ロイターによると、有力視されているのは人工ダイヤを米国内で生産する計画だ。人工ダイヤは半導体の切り出しや自動車・電子部品などの研磨で使われ、経済安全保障上の重要物資と位置付けられている。供給は中国への依存が大きく、輸出管理の対象でもあるため、日米にとって安定確保が課題になってきた。
具体案として、ダイヤ採掘・流通大手デビアスのグループ会社エレメントシックス(Element Six)関連の案件が関わるとされる。昨年10月に公表された投資に関する共同ファクトシートには、高圧・高温でダイヤ砥粒を製造する施設建設が記され、規模は5億ドルを想定する。日本企業はサプライヤーや買い手、技術協力などで関与し、中国に頼らない供給網の構築を示す狙いだ。
巨額枠組みは政治判断色 協議委員会と大統領承認が投資先を左右
投融資枠は、昨年7月下旬に米国側の追加関税を巡る枠組み合意と引き換えに設定された。AP通信は、米国が日本からの輸入品にかける関税率を15%に抑える一方、日本が5500億ドルの投資を掲げたと伝えている。案件選定では国際協力銀行(JBIC)が投融資、日本貿易保険(NEXI)が民間融資の保証を担うとされる。
ロイターは、案件を絞り込む協議委員会がこれまでに計4回開かれ、日本側は経産省や外務省、財務省、JBIC、NEXI、米側は商務省やエネルギー省などが参加したと報じた。米側の投資委員会を経て最終的にトランプ大統領が決定する構図で、同通信は1月19日、ソフトバンクグループが絡むデータセンター建設が最終候補に残るとも伝えている。経産省は「現時点で決まっていることはない」とし、関係企業も正式合意には至っていないとしている。
この枠組みは、通常の企業投資というより「関税を安定させるための政策パッケージ」だ。だからこそ第1号案件は、採算と安全保障の両方で説明できる内容でなければ続かない。初回の設計が曖昧だと、リスクだけが日本側に残り、次の案件が進まなくなる。最初に何を選び、どう責任分担を切るかが、合意の実効性を決める試金石になる。
