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中国外相・王毅 サウジアラビア・リヤドで湾岸協力会議にFTA早期妥結要求

中国の王毅外相、中東諸国に自由貿易合意を急ぐよう要請

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中国の王毅外相は中東歴訪の行程で、湾岸協力会議（GCC）に対し、中国との自由貿易協定（FTA）交渉を早期にまとめるよう求めた。中国外務省は2025年12月15日、王氏が前日にサウジアラビアのリヤドでGCC側と会談したと発表した。保護主義や単独主義が勢いを増し、自由貿易が揺らぐ局面だとして、妥結は国際社会への意思表示にもなると強調した。

「自由貿易が揺らぐ時代」に何を守るのか

外務省の発表によると、王氏は会談で、保護主義と単独主義の拡大が世界経済の喫緊の課題になっていると指摘した。FTAの妥結は、関税や通関手続きなどの障壁を下げるだけでなく、多国間主義を守る姿勢を示す効果もあるという位置づけだ。

GCCはサウジアラビア、アラブ首長国連邦（UAE）など6カ国で構成され、域内の統合を進めてきた。王氏は、協定が成立すればGCCの統合と戦略的自律性を後押しし、中国側にとっても貿易、投資、エネルギー協力の枠組みを広げると説明した。

長期交渉の「最終決断」と、加盟国が抱える不安

中国とGCCのFTA交渉は2004年に立ち上がり、商務部のFTAサイトでは、物品貿易を中心に多くの論点で合意に近づいた経緯が整理されている。一方で、サービス分野などを含む全体像の取りまとめは長期化してきた。Reutersは、王氏が協議は20年以上に及ぶとして、最終段階だとの認識を示したと報じた。

ただ、妥結がもたらす影響は一枚岩ではない。Reutersは2024年5月、サウジが国内の製造業育成を掲げる産業政策との関係で、低価格品の流入を警戒して交渉が停滞してきたと伝えている。妥結には、市場開放の速度調整や投資協力の設計など、加盟国側の不安をどう吸収するかが焦点になりそうだ。

参考・出典

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