経済産業省、北海道千歳市に最先端半導体研究拠点を整備へ

経産省 千歳に最先端半導体拠点整備 ラピダスと連動

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経済産業省は12日、北海道千歳市に最先端半導体の研究開発拠点を整備すると明らかにした。所管の産業技術総合研究所が運営し、2029年度の稼働開始を目指す。次世代半導体の量産を計画するラピダスの工場近くに置き、日本が強みを持つ製造装置や材料の研究を、企業や大学が共同で進めるための場とする構想だ。千歳に生まれる新しい研究拠点は、日本の半導体産業の巻き返しにどんな役割を担うのか。

千歳が目指す「研究と量産」の結節点

新たな拠点は、千歳市に建設中のラピダス工場からほど近い場所に整備される。運営主体となる産業技術総合研究所は、企業単独では導入が難しい高額装置をそろえ、国内外の企業や大学、研究機関に開く方針だ。回路線幅2ナノメートル級の量産を目指すラピダスのラインに対し、隣接する研究拠点が試作や評価の「前工程」を担うことで、現場の開発サイクルを速めるねらいがある。

中心設備として導入が想定される極端紫外線(EUV)露光装置は、シリコンウエハー上に極めて細かな回路を描くための装置で、現行世代でも世界的に数が限られる。国が共用インフラとして整備すれば、日本発の装置・材料メーカーが実機環境で検証しやすくなり、海外メーカーに頼りがちな先端工程での存在感を取り戻す足掛かりにもなる。利用の枠組み次第では、中小企業や大学の研究者にも門戸が開かれる可能性がある。

政府系機関ジェトロは、ラピダス関連プロジェクトの総投資額を約5兆円規模と見込み、既に1兆円近い資金が投下されたと紹介してきた。千歳科学技術大学など地元の大学も半導体関連組織への参加を進めており、新拠点は、製造拠点と人材育成、研究機能を結びつける地域のハブになりうる。観光と農業のイメージが強かった北海道が、「研究開発の北の拠点」としても知られるかどうか、その試金石となる。

巨額支援の先に問われる持続性

今回の研究拠点整備に向け、経産省は2025年度当初予算に施設建設費を計上し、補正予算案にはEUV露光装置の導入費などとして988億円を盛り込んだ。一方で、政府は2024年にラピダス向けとして最大5900億円の追加支援も決定しており、過去分と合計すると公的支援は1兆円規模に達する。先端半導体を国家戦略と位置づける以上、研究インフラと量産ラインの双方に長期で資金を投じる覚悟が問われる。

世界では、米国や欧州、韓国、台湾が自国での先端製造を巡って競争を激化させ、補助金合戦の様相も帯びている。千歳の新拠点は、日本企業だけでなく海外企業との共同研究も視野に入れることで、限られた予算を国際連携で生かそうとする試みだ。ただ、装置の維持費や人材確保の負担は小さくない。千歳で整備される共用インフラが、企業にとって「使いやすく成果につながる場」となりうるかどうかが、巨額投資の是非を後から左右していくとの見方もある。

参考・出典

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