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米連邦最高裁がトランプ政権の広範な関税措置を違法と判断したことで、EUと米国が昨夏にまとめた関税枠組みの前提が揺らいでいる。欧州側は、新たに設計し直される米国の関税が合意上限を実質的に突き破り、乳製品など一部の輸出品に想定外の負担が生じかねないとして、米政府に説明を求めている。
違憲判断で揺れる「15%上限」枠組み
Euronewsによると、米連邦最高裁は20日、経済緊急事態を根拠にした一連の「相互関税」について、大統領の権限行使に法的な限界があると判断した。欧州委員会の副首席報道官オロフ・ギル氏は、判決を精査しつつ、米政権が今後どのような対応を取るのか「明確化」を求めているという。
昨夏にEUと米国が公表した共同声明では、EUから米国への輸出にかかる関税を原則15%に抑える一方、EU側は米国製の工業製品に対する関税撤廃などで歩み寄った。テレビ朝日などが伝えた共同声明の説明では、半導体や医薬品を含む幅広い品目で15%が上限とされた。ただ、判決後に米側が別の法的根拠で関税を組み立て直せば、合意の読み替えが起き、現場の負担が増える恐れがある。
農産品にも波及 対抗措置カードと企業負担
農畜産業振興機構の整理では、合意は農産分野にも及び、豚肉や乳製品で一定の枠内措置や手続き簡素化に触れていた。乳製品はチーズなど加工品も含むため、税率の上振れや運用変更が起きれば、価格転嫁が難しい品目ほど影響が出やすい。欧州委が「上限超え」の可能性に神経を尖らせるのは、こうした品目の収益構造が薄いことも背景にある。
関税の不確実性が続く場合、EUは報復関税という選択肢も残す。ジェトロによると、欧州委は米国の関税に対抗する追加関税の対象品目案を公表し、協議が不調なら発動し得る枠組みを整えてきた。ガーディアンは、判決を受けて米側が関税徴収停止の手続きに動く一方、新たな関税を示唆する発言も出ていると報じており、企業は契約条件や通関コストの再点検を迫られそうだ。
通商の現場で最も重いのは、税率そのものより「来月に適用されるルールが読めない」状態である。米側が関税の法的根拠を替えても、EU側が受け入れられる上限と例外の線引きを再確認しなければ、投資計画やサプライチェーンの組み替えが先に進まない。両者には、政治日程と切り離した安定的な運用ルールを早期に固める作業が求められる。
