ガザ暫定統治の米主導『平和評議会』発足、欧州とイスラエルが反発

ガザ統治「平和評議会」発足も火種、米主導に欧州警戒・イスラエル不満

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ガザの暫定統治を担う国際機関「平和評議会(Board of Peace)」が動き出したが、発足直後から正統性と運用面の火種が噴き出している。米国主導の枠組みに対し、欧州は権限肥大を警戒し、イスラエルは手続き面を問題視する構図だ。

国連決議で裏付け ガザ統治と治安を一体で設計

枠組みの土台は、2025年11月17日に国連安保理が採択した決議2803である。国連側の説明では、米国が示したガザ和平の包括計画を支持し、平和評議会を「移行期の統治機構」と位置づけ、統一指揮下の国際安定化部隊(ISF)設置を認めた。

決議は賛成13、反対0で、中国とロシアは棄権だった。安保理の会合記録では、評議会と国際的な文民・治安のプレゼンスは2027年12月31日までを念頭にし、進捗報告を半年ごとに求めている。つまり設計上は「停戦後の行政」と「武装解除・治安」を同時に進める仕立てだ。

テレビ朝日によると、トランプ米大統領は2026年1月15日に平和評議会の発足を公表し、自身がトップに就任した。行政実務は別の委員会が担い、評議会が監督する形だという。

イスラエルが異例の反発 欧州は参加に距離

ただ、同枠組みは早々に摩擦を露呈した。テレビ朝日によれば、イスラエル首相府は1月17日、事前調整がなく自国の政策に反するとする異例の声明を出し、執行側メンバーにカタールやトルコの高官が含まれるとの報道も背景にある。

欧州側も手放しではない。CNN.co.jpは、アイルランド外相が1月18日に権限が広がり得る点を警告し、フランス外務省は1月19日に招待を受けても参加しない方針だと明かしたと伝えた。一方で同報道では、クレムリンがプーチン大統領への招待を公表し、ベラルーシも招待を受けたとしており、ロシアと近い国々は枠組みを足場として扱う余地がある。

課題は「誰が、どの正統性で、武装解除と復興を同時に回すのか」に尽きる。チャタムハウスは、決議文面が任務の過大化を招き得る点や、ISFがハマスとの武力対峙に引き込まれるリスクを指摘する。米主導の統治機構が各国の部隊拠出と政治的同意を束ねきれなければ、停戦の次工程である非軍事化と行政移行そのものが遅れ、枠組みが「実働組織」になる前に空洞化する懸念が残る。

参考・出典

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