イスラエル軍、レバノンでイラン革命防衛隊コッズ部隊員を殺害と発表

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2025.12.26

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イスラエル軍は2025年12月25日、イラン革命防衛隊（IRGC）の対外作戦を担う「コッズ部隊」のメンバー1人をレバノンで殺害したと発表した。人物はイスラエルへの攻撃を計画していたといい、軍は「作戦部門の重要人物」と位置付ける。一方、レバノン側は同日、シリア国境付近と南部への空爆で計3人が死亡したとし、停戦下でも「攻撃が続く現実」が改めて浮き彫りになった。

「攻撃計画の阻止」と「現場の死者数」が同じ地図に載る

イスラエル軍の説明では、殺害したのはコッズ部隊の一員で、イランの指示を受けてレバノンやシリアからイスラエル国家や治安部隊を狙う活動に関与していたという。対外工作の実行部隊を狙ったとの筋書きだが、舞台が民間の生活圏と重なることが、緊張をさらに高める。国境から離れた道路や集落でも、車両が突然標的になり得る状況が続いている。

レバノン側は、東部のシリア国境に近い地域と南部での攻撃により3人が死亡したと発表している。報道では、東部ではミニバスが攻撃を受け、南部でも別の空爆があったとされる。イスラエル軍は別件として、南部でシーア派組織ヒズボラのメンバーも殺害したと公表した。軍事目標の主張と、死者の計上が同じ日付で並ぶこと自体が、地域の不安定さを物語る。

停戦の「紙の約束」を支えるのは、武装解除の進捗と抑止のバランス

イスラエルとヒズボラの間では、2024年11月の停戦合意以降も散発的な攻撃が続いてきた。焦点の一つは、年末に向けて進むとされるレバノン軍による南部での武装解除だ。イスラエル側は、ヒズボラが再建を図る動きを警戒し、攻撃を「予防措置」と位置付ける構図を強めている。ただ、停戦の枠組みを維持するには、相手の軍事能力だけでなく、地域社会の受け止めも無視できない。

今回のように、イランの影響力を断つ狙いが前面に出るほど、レバノン側では主権侵害の反発が強まりやすい。武装解除が前に進む局面ほど、住民の移動や物流の回復が重要になるが、空からの攻撃が続けば「戻りたい人が戻れない」現実が積み上がる。停戦の実効性は、軍事的な損得だけで測れない。次の争点は、武装解除の期限管理と、攻撃を正当化する情報戦が、どこまで地域の秩序を持ちこたえさせるかだ。

「攻撃計画の阻止」と「現場の死者数」が同じ地図に載る

停戦の「紙の約束」を支えるのは、武装解除の進捗と抑止のバランス

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