ネタニヤフ首相 イラン弾道ミサイル関連施設の増産に警戒、再攻撃説明準備

再攻撃の可能性を説明へ イスラエル、イラン施設巡り米国と協議

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イスラエルが2025年6月に攻撃したとされるイランの弾道ミサイル関連施設をめぐり、現地で生産拡大の動きが進んでいるとして警戒を強めている。米NBCの報道をReutersが12月20日に伝え、ネタニヤフ首相はトランプ米大統領との会談で、再攻撃の可能性を含む選択肢を説明する準備を進めているという。

核よりも急ぐ「ミサイル生産」と防空網の再建

Reutersが紹介したNBCの内容では、イスラエル当局者は、米国が6月に空爆した核施設の修復も気にしつつ、より差し迫った問題として弾道ミサイル生産施設の再建や防空システムの修復を挙げた。核開発が「質」の問題だとすれば、ミサイル工場の立て直しは「量」を左右し、脅威の増え方が早いという見立てがにじむ。

米側は6月の作戦で、フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの3施設に大きな損害を与えたとの初期評価を示していた。一方で、攻撃で露出した弱点を埋めるように、イランが迎撃態勢や生産ラインを優先して復旧させれば、次の軍事的な手段は取りにくくなる。イスラエルが「時間との勝負」とみる背景には、この先の作戦自由度が細る懸念がある。

会談は12月29日予定、再攻撃は米国の責任も伴う

トランプ氏とネタニヤフ氏の会談は12月29日に予定されている。開催地について、米Axiosはマイアミでの実施と報じ、Al Jazeeraはホワイトハウスでの会談だと伝えており、調整の過程もうかがえる。NBC報道では、ネタニヤフ氏が再攻撃案を説明する方向だが、実行に移れば中東での米軍の防護や同盟国対応など、米国側の責任も一段と重くなる。

選択肢は軍事に限らない。ミサイル関連の調達網を狙った制裁や、同盟国の防空支援の拡充、外交交渉の再起動など、段階的に圧力を組み立てる道もある。ただ、緊張が高い局面では誤認が連鎖しやすい。Axiosは、イランのミサイル演習が攻撃の隠れみのになり得るとのイスラエル側の警告も伝えた。会談では「再攻撃するか」だけでなく、「偶発をどう避けるか」が同じ重さで問われそうだ。

参考・出典

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